短編

□魔法の薬
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※注意!!
・金造が医者設定。
・夢主かなり口悪い。
・某漫画のパロ。
・夢主は廉造と同じ歳。

それでもOKな方はそのままスクロールお願いします。
ちなみに…青龍というのは夢主の使い魔です!














それは深い深い森の奥、

祓魔師が集まる小さな村の、医師のお話。



魔法の薬



今日も村の病院はたくさんの病人たちが訪れている。
それなのに、肝心の師匠は…
たぶん隣町で女の子と遊んでいるであろう。
あたしはこれでも一応医師の卵。
軽い病状の患者なら治すことができる。
そして今は目の前に生えているきのこを抜こうとしているところだった。

『てか…背中にキノコって!
どうやったら生えてくるわけ?!
ほんっと爆笑だわー』

「いいから早く抜けよ」

『はいはい…気が短いんだから。
青龍、あれ食べて』

「《え、俺かよ?!
これ食って、俺にも生えてくるってオチじゃねぇよな…?!》」

いつまでも文句を言っていて一向にあたしの言うことを聞こうとしない青龍。
ったく、使えないヤツ。
男(オスだけど)なら腹くくってやれよ!
だんだんイライラしてきて、患者の背中からキノコを引っこ抜くと青龍の口の中に突っ込んだ。

「《ふごごっ!
おい、なにすんだよ!!
お前が引っこ抜いちゃ、俺が出てきた意味ねーだろ!
しかもそれを食わせるってどーゆーことだ!》」

『うっさいなぁ…
はい、診察は終わりでーす
さっさと出てって下さい次詰まってますんで』

半ば無理矢理患者を外へ押し出した。
腑に落ちないような顔をしていたけど、そんなの無視無視。

「莉音、たっだいまー♪
今日は美人さん5人のナンパに成功したでー!

どや?惚れた?」

ドカッ!!

「いたた…何すんねや!
俺は一応お前の師匠やぞ?!
そんな扱いしててええんか?!」

『金造師匠早くしないと患者さん待ってますー』

医師として自覚のない師匠に蹴りを一発お見舞い。
そして華麗にしかとを決め込んだ。

「え、俺しかと?
なぁ、しかと??
あんまそんな態度しとると俺本気で泣くで?」

『その前に逝かせてあげましょうか?』

「しっかりやらせて頂きます…」

真っ黒い笑顔でそう言うと、診察室へ渋々戻って行った。
ちゃんと仕事してればかっこいいのに…勿体ない。
って!!何考えてんだ、あたし…
あの師匠は顔はいいけどかなりの女タラシで。
その証拠に、ほら。
頬が真っ赤に腫れ上がった男の子を無視して、美人なお母さんにデートの約束なんかこぎつけてやがる。


『…青龍、行け。』

ムカついたから、青龍に雷を落とさせた。
師匠はギャッ、と言う声を発し、その後しばらくは動かなかった。





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