*花【裏】
□恋人同士
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「ねーねー」
私の隣で寝転がる愛しい彼に声をかける。
「どしたー?」
彼は私にしか見せない優しい顔で答えてくれる。
私は彼が大好きだ。
でも、彼は私に触れてくれない。
―――本当に私の事好き?
言いそうになった言葉は声にならず胸の中で響いた。
何も言えなくて、私はつい泣きだしてしまった。
「え!?どうした!?」
彼は焦っているみたいだ。
「ど、し・・て」
勢いに任せて、思ってることを吐き出してしまった。
「どし、て、何も…してくれ、ない、の?私の事…きら、い?」
嗚咽まじりに吐き出した言葉。
彼はそれを聞くと私を抱き寄せてきた。