蒼く短い夢

□愛の花束
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名前さん、お前のこと好きなんや。


好きで好きでしょうがなくって、狂ってしまいそうなんや。


「でなー、その時、廉くんがなー」


あんな弟のどこがええねん。

廉造かて好きな奴おったんやぞ。

俺の方がお前のこと知ってんのに

何が好きで
どんなときに笑うのか
笑うときどんな表情するのかとか

全部、全部知ってんやよ?



ずっとずっと見てきたのは俺やのに。


なんでよりによって廉造なんや。


こんなん可笑しいやん。


これじゃ、プレゼント渡すにも渡せへんやろ。



「金造?」

「なんや。」

「なんか、怒ってるん?」

「当たり前やん。」



もうあかん。
廉造なんてはよう忘れればいいのに。

昨日消えちゃったことまだ知らないなんてあほや。


その程度の相手にそんなに想いを注ぎ込んで欲しくない。



第一、俺が名前さんと結ばれない現実なんて有り得へんよ。



我慢の限界もとっくに通り越しとる。



ぶっちゃけ、この世界には、俺と名前さん以外の人間なんていらへん。


なぁ、仏さん
あんたもそう思わへん?




「あ、そだよな…普通引くよな、ごめん、いつも」


「別にええねん。」


ほんまええねん。

だって別に名前さんは謝らなくてええんだもん。


「悪いのは…全部この状況やから」

「え?」

「……気にせえへんでええよ。」

「ぁ、ああ…」


「あ、そや。今日名前さんの誕生日やろ?」


「おう…」


「俺、プレゼント買って来たんやよ。受け取ってくれへん?」


「う、ん…」



不安そうな顔せえへんでもええのに。

大丈夫。安心せぇ


俺の好きな色とお前の大好きな花の束を紙袋にたんまり入れてやったから。


きっと気に入ってくれるよな?



「ハッピーバースデー、名前さん。」





愛の花束
(その花束は俺の愛の形)
(その花束は彼の愛の崩壊)
(その花束は彼の愛しい人の生首)
(君は、喜んでくれるかな?)






あとがき

狂愛キター(゜∀゜)ーッ!!
狂愛、書くのも見るのも大好きっす☆

伊織ちゃん!!
これで満足かな?(笑)

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