鋼殻のレギオス

□ツェルニ入学
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「ここが、学園都市ツェルニ…」

外縁部に到着した放浪バス。そのなかから一人の少年が降り立った。
少年の名はレイフォン・アルセイフ。
かつて、故郷である槍殻都市グレンダンで過ちを犯し、都市外追放となりツェルニへ入学となった。そして今日が入学式。「まずは受付に行ってこないと」
そう言うとレイフォンは、地図を見ながら走っていった。


:練武館:
「よかったね、ニーナ。無事隊員を揃えることができて」
「ああ。これでツェルニのために戦える」
ここは練武館。各小隊が訓練するための場である。そこの一角、第十七小隊にあてられた区画に5人の男女が集まっており、金髪ショートカットの少女と緑髪のツナギを着た少年が話していた。
「それでは各自自己紹介を行え。まず私は、武芸科3年、第十七小隊隊長、ニーナ・アントークだ」
「僕は錬金科3年、ハーレイ・サットン。錬金鋼のメンテナンス担当だよ」
まず先ほど話していた二人が自己紹介をした。されに続き、他のメンバーも喋りだす。
「俺は4年のシャーニッド・エリプトン。ここでは狙撃主を担当するぜ」
「2年、フェリ・ロス。念威繰者」
「1年のリア・ヴァルディマンドです。えっと、アタッカーです」
シャーニッド、彼は長身で長い髪を後ろで結っている、飄々とした青年だ。
フェリ、腰まで届くほどの美しい銀色の髪をした人形のように無表情な少女。生徒会長の妹でもある。
リア、黒髪黒目の双黒の少年。性格は真面目な方。
「我々第十七小隊が今この時をもってして結成された。私は隊長だが頼りないこともあるだろう。しかし、ツェルニを守りたいという気持ちはだれにも負けないつもりだ。今年の武芸大会こそは皆で勝利を掴み取ろう!!」
「ハイ!」「おうよ!」「うん!」「……」
皆元気よく返事をする。フェリを除いて。


:生徒会室:
生徒会室、そこの大きな机に座る眼鏡を掛けた銀髪の青年、カリアン・ロスと武芸科の長、武芸長であるヴァンゼ・ハルディだけしかいない。
「第十七小隊の結成、これがどう武芸大会に影響するか…」
「まぁ、神のみぞ知る、といったところだね。どちらにせよ、私達は勝たなければならない。決してツェルニを滅ぼしてはいけないのだよ」
「そうだな」
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