生徒会の一存
□これが本当のハーレム
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「好きです、超好きです。みんな付き合って、絶対幸せにして見せるから」
これが全ての元凶だったのかもしれないと、つくづく俺は考えてしまう。
おっと、自己紹介が遅れたな。俺の名前は杉崎鍵。碧陽学園生徒会副会長だ。
そして今から生徒会の会議がある。その為、生徒会室に向かっているのだが……
「杉崎俺と付き合ってくれ」
「いや、俺と付き合ってくれ」
「杉崎先輩、僕、ずっと杉崎先輩のことが好きでした」
「「「I LOVE YOU〜〜〜〜〜〜〜〜〜」」」
と、一歩歩く度に告白されている。しかも野郎ばかりに。
「うるせえ俺は女にしか興味ねぇンだ」
「「「「百合っ」」」」
「百合じゃねぇよ俺は男だ」
昔からこうだった。そっちの趣味は無いのに男ばっかに告白されるし、たまに、俺の事を本当に女だと思った女子生徒に告白されたこともあった。
最近でも、後輩の女子からは『お姉様』とか呼ばれるし。あれだな。『処女はお姉さまに恋してる』と、『國崎出雲の事情』を足したみたいな感じだな。男なら一度は夢見るシチュエーションたが、実際はすごく精神持ってかれる。
俺が逃げていると、
「お姉様は今日も美しいわ」
「私はお姉様に追いかけ回されたい」
「私達も追いかけちゃいましょう」
「「「「「うんっ」」」」」
と言っていた声が聞こえたかと思うと、俺を追いかける生徒の数か激増していた。
「ハア、ハア…、後ちょっとで生徒会室に……」
「「「「「「待ってください〜〜〜〜〜」」」」」」
ヤバい、死にそうだ。そうこうしているうちになんとか生徒会室に辿り着き、逃げ込むことが出来た。
「相変わらずすごい人気ね、キー君?」
「知、知弦さん…」
そう言って彼女、生徒会書記の紅葉知弦さんは俺にタオルと水をくれた。あぁ、何ていい人なんだ....と普通の人は思うだろうが、この人は違う。
「知弦さん、この水に何も入れてませんよね?」
「大丈夫。体に悪いものなんて入れてないわ。むしろ良いものよ」
「ビタミン剤か何かですか?」
そう言いつつ、俺は水を飲もうとした。
「……媚薬よ………」
飲むギリギリのところで知弦さんの言葉が耳に届き、俺は水の入ったペットボトルを窓から放り投げた。
「なに入れてるですか」
「良いじゃない別に。死ぬ訳じゃないんだし」
そう言って知弦さんは俺に抱きついてきた。
「ねぇキー君?これから私といいことしましょう?」
「い、いいこと?////」俺が赤面しながら問いかけると…
「ん…///」
いきなり唇を塞がれた。つまりキスをされたのだ。
「ちょっ、知弦さん」
「良いじゃない別に。キスの一つや二つ、減るもんじゃ無しに」
「知弦杉崎不純異性交遊は禁止だよ///」
我等がロリ会長も流石に止めにはいる。
「杉崎会長命令よ私と、その、キ、キス、しなさい」
顔を赤らめながら言う会長。ヤバい、萌えるとか考えてる場合じゃない今爆弾発言したぞこの人
「なに言ってんですか」
「知弦としたんだもの私にもする権利はあるわ」
そう言うと会長は、何とか背伸びをして俺にキスをしてきた。
「ズルいぞ会長さん」
「そうです真冬も杉崎先輩とキスしたいです」
そう言い、椎名姉妹もキスをしてきた。
もうワケわからんどうにでもなれ
というわけにもいかないので、何とか燃え上がりそうな空気を鎮火させながらみんなを席につかせた。
「そ、それで会長、今日の議題は?」