ISwithレギオス

□出会い
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インフィニット・ストラトス。通称IS。それは本来、女性にしか使えないはずだった。
しかし、そこに一点のイレギュラーが発生する。織斑一夏。初の男性操縦者の誕生である。
その織斑一夏は猛烈に困っていた。
(ヤバい…自己紹介なんて何も考えてないぞ…)
今はSHR中の自己紹介タイム。そして今は一夏の番。周り全ての女子の視線でかなりテンパっていた。
(help!!箒!!)
期待を込めて幼馴染みである篠ノ之箒に視線を移す。が、
「プイッ…」
見事に無視されてしまった。
(チキショー、恨むぞ箒)
一夏は覚悟を決め、口を開く。
「織斑一夏です。よろしくお願いします」
「「……………」」
しかしクラスメイト達の反応はない。むしろもっと話せというプレッシャーをかけられている感じがする。
「い、以上です」
ガタン!転んだり机に額をぶつけたりした生徒が何人もいた。
パァン!いきなり頭を叩かれた。
「イッー―――!?」
余りの痛みに声がでない。そして叩いた人物を確認すべく背後を見る。
「げえっ、関羽!?」
パァン!また叩かれた。しかもさっきと寸分乱れず同じところを。
「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」
頭を叩いた人物であり姉でもある、関羽こと織斑千冬がそこにいた。
「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」
「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな」
「い、いえっ。副担任ですから、これくらいはしないと……」
若干頬を赤らめる山田先生。そっちの気があるのではないだろうか。
「諸君、私が織斑千冬だ。私の仕事は弱冠十五才を十六才までに鍛え抜くことだ。逆らってもいいが、私の言うことは聞け。いいな」
なんという暴力発言。昔も今も変わらず、何処かの鬼教官のようだ。
だがしかし、教室には困惑のざわめきではなく、黄色い声援が響いた。
「キャーーー!本物の千冬様よ!」
「私千冬様の為なら死ねます!」
「お姉さま、私のはじめて貰ってください!」

千冬姉はかなりうざったそうな表情をしている。てか最後の人ヤバいだろ。
「全く、毎年よくもこれだけの馬鹿者が集まるものな。そして織斑。お前はまともに自己紹介も出来んのか」
「いや、千冬姉。それよりなんでこんなとこr」
パァン!
「学校では織斑先生だ」
「はい…織斑先生…」
また叩かれた。今すぐにレントゲンを撮れば頭蓋骨の真ん中が凹み、綺麗なハート型になっていることだろう。



「それでは、SHRを終了する」
千冬姉がそう言った時だった。

ドオォーーーン!!

グラウンドで爆発音が響いた。そして続く放送。
『グラウンドにて未確認ISの反応有り!至急職員は対応に当たってください!』
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