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「すまん」

手塚は一度跡部の目を見て、きちっと頭を下げそして肩を落とした。
「いや、お前も女どもにたかられる部類だからな。気にするな、お互い大変だぜ」

卒業式の後、手塚と跡部は某ファーストフード店の三階のカウンター型の席に隣り合って座っていた。
どこか違和感のある図だが、いろいろあって最近たまに二人でここへ来ている。今では二人とも注文から席に着くまで慣れた様子だ。

そんな彼らの前の窓の外には3月の青い空が澄み渡っている。


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