■main story

□続ボタンの行方2
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「部長ー!早く帰っちゃうからオレ悲しかったっス」

手塚が不二に言葉を返すや否や、不二の後ろから越前が飛び出して手塚の腰に抱きついた。
それを見た跡部が引き離そうと手を伸ばす。

「おい越前!俺の手塚に何をすっ」
「それで二人で何を話してたの?気になるなぁ」

不二が跡部の腕を掴んで自分のほうに引き寄せた。
そのまま腕をギリギリと締め付けた。
跡部を見る不二の目は誰の手塚だって?という光を放っている。

「痛ぇな不二、離しやがれ」

跡部が不二の腕を払い落として声を張り上げた。
「俺様と手塚がナニを話そうがなぁそんなことお前らには関係な」

「あれっ部長ポケットに何スかこれ、ボタン入ってるっすよ」
今度はリョーマが跡部の言葉を遮るように声を上げた。
何やら手塚の学ランのポケットに手を忍ばせているようだ。

「ああ」
手塚がそれか、とリョーマの手が絡む自分のポケットに目をやった。
「それは跡部から・・」

「跡部さんが?へぇー」
リョーマが何を思ったのかニヤっとして言った。

「な、何だよ悪ぃのか」

ここでにこにこ微笑んでいた不二がおもむろに口を開いた。
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