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隠蔽女子男子1
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「新入生の皆さん、ご入学おめでとう御座います。」
から始まった校長の言葉。

きっとほとんどが聞いちゃいない。
校歌歌ったり生徒の誓い?みたいなものをやったり過ぎて、

いよいよ明日から学校生活なのだ。
最初のうちはオリエンテーションとか授業らしい授業はまだなんだろうが、もう入っちゃったんだと2人はそれぞれ違う意味で思ったりした。


((明日からかあ・・・部活どうしよ・・・))

2人思ったことは同じ。高校の青春を決めてもいいかもしれない部活動のこと。





翌日、オリエンテーション終了後、待っていたのは部活動勧誘の嵐、嵐。

「バレー部に来ない?」
「美術部でこんな絵を描こうよ!」
とか、最初は断るのも心苦しかったが断り続けるうちにどうでも良くなって、
「あ、決まってるんで・・・」
と嘘をついて乗り切っていた。


そんな中、現太郎はめちゃくちゃ強い勧誘にあった。
きんきらな物体を持ったりがちゃがちゃした物体を持った3,4人の集団。

「スイソウガク部に来ない?ガッキ体験もできるからさ!いっかいおいでよ!」

何だそれと思いながら腕をぐいと引っ張られて強制連行された。


カコ田はというと、なんと自らスイソウガク部に乗り込んでいた。

吹奏楽部とは、テレビなどで知っている方もいるかもしれないが、楽器を用いて演奏したりすることだ。


もともと、ネット上で知った某音楽なあれとか、とにかく音楽は小さい頃から好きであった。これならいけると思ったのかもしれない。




「じゃあここを持ってこう指押さえて」
「はい」
その瞬間指にのしかかる重み。
(こりゃ明日は手筋肉痛かなー)

「じゃあこうやって吹いてみて!そうそう、おー音出んじゃん上手い上手い!」
やたら圧迫してくる先輩をなるべく無視し、音らしい音ではないが頑張って吹いていた。




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