戦国BASARA
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此方に来てから一週間ぐらいが経った
何かと不便ではあるが、中々楽しい。
厨(くりや)の使い方が最初は解らなか
った。厨って、現代で言う台所らしい
イヴさんに聞いて知った。必要な物は
イヴさんが次の日とかに届けてくれる
……あたしなんかめっちゃイヴさんに
頼りっぱなしじゃね?大丈夫かな…。
生活にも慣れてきて、湯浴み(風呂)も
調理にも時間は掛からなくなってきた
。最初は一刻(二時間)ぐらい掛けて作
ってた。大変だよね。湯浴みは家の裏
に露天風呂があった。(確か初日はなか
ったはずだ)そして鉄扇をくれた。千優
も持っているからと。それから、この
館は随分山奥に有るもので、息抜きに
お茶しておいでと言われた。しかし、
あたしはこの世界のお金を持ってない
といったら、それなら箪笥の中にある
からと言われた。あと、この時代では
お金の事を金子(きんす)と言うそうだ
箪笥の他の棚を漁ると着物(イヴさんが
くれたやつ)もある。適当な帯と着物を
選んで袖を通した。(女物では着付けが
難しいと解ってくれたのだろう)男物の
着物だった。綺麗な瑠璃色の着物。金
子の入った巾着を袂(たもと)に入れて
屋敷を出た。後々髪を結ってくればよ
かったと後悔することも知らずに。