Mihael=keehl
□幸せの終わりのその先
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「行くぞ、名前」
メロが口を開いた。
何を言い出したのかと思ってメロを見ると。
上着を羽織って「はやくしろ」という顔をしている。
気づいたらもう外は真っ暗だった。
「う、うん」
私も上着を羽織ってメロの後を追う。
メロに追いつくとメロはバイクのヘルメットを渡してきた。
「バイクで行くの?」
「あぁ」
メロはヘルメットを受け取らない私にヘルメットを無理矢理かぶらせる。
寒いのになぁ…
私はそう思ったけど口には出さないようにした。
ついてくるなって言われるよりかはマシだしね。
私はバイクに乗ってメロにしがみつく。
何度かメロの後ろに乗せてもらったときあるけどこんなにギュってしがみついたのは初めて。
毎回恥ずかしくてギュってできないからメロに注意される。
今回は……寒さ対策のためですよ。
「そんなに寒いかよ」
そんな私を見てメロは苦笑いしながら言った。
どうやら、私の寒さ対策作戦はばれていたようだ。
心を読まれていた私はなんとか言い訳を考えたけど何も思い浮かばなかった。
「すぐ着くからつかまってろ」
メロはそういってバイクを走らせた。
最初は寒いと思っていた私もメロにつかまっていたおかげか、そんなに寒くはなかった。