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□桜サク
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◆◇◆
「あ、エリカちゃんだ。おはよー」
隣にグリーンがいる登校中。
遠くのほうで見覚えのある後姿を見つけ、彼女の名を叫ぶ。
瞬間的にグリーンに口を押さえつけられ、うるさい近所迷惑だとしかられたがそんなの気にしない。
彼女・・・エリカちゃんは不思議そうにこっちを振り返り、パアっと表情を明るくした。
かわゆす、和みますなあ。
「おま、きいてんのか」
「いいからいいから!グリーンも女の子と触れ合いたいだろ?俺だって男だ。
その気持ちは一緒だ!」
主にお前が触れ合いたいだけだろうが。
そう的確なツッコミをグリーンは入れると少し歩調を速めた。
「何怒ってんだアホのグリーン」
「誰がアホのグリーンだ!!」
「お二人様、おはようございます」
漸く立ち止まって待っていてくれたエリカちゃんの元までたどり着くとグリーンはおとなしくはよ、と挨拶を返した。
俺も、とおはよう、と挨拶をすればいきましょうか、と笑顔を向けられる。
チクショウかわいいなこのやろう。
「なあ、グリーン」
ボソボソ、とグリーンの耳元で囁く。
瞬間ビクリと肩を揺らすグリーンをいぶかしげに見るもすぐに本題に入ることにした。
「俺には年上よりも年下が似合うと思わないか」
「は、はあ・・・!?な、何だよ急に」
「つか何そんなにてんぱってんのグリーンくん怖い」
どうかしたんですか?
そうたずねてくるエリカちゃんに笑顔でなんもないよー、と返事をする。
やっぱ年上よりも年下だよなー、和むのなら!
一つ下の後輩であるエリカちゃんの頭をポンポン、と優しく撫でた。
・・・は!ついいつもの癖で!!やっちまった!!
「あ、ご、ごめんな!?エリカちゃん頭触られるのダメな子だった?」
「い、いえ・・・そんなことないですけど。急にでしたので吃驚しちゃいました。」
顔を真っ赤に染めて照れ隠しにと笑うエリカちゃんに心はズタボロ。
もうやめて俺のライフはもう0よ。
「あ・・・そういえば、レッドさんは?」
「レッドは委員会で早朝登校。ほら、今日式があるから」
グリーンがそう答えればそうなんですか、と答えるエリカちゃん。
つうか、レッドって何委員に入ってるんだよ。謎なんだけど。
そんなことをボンヤリと考えながら、入学式、と大きな看板が付けられた校門を通る。
少し歩いた先には大きな校舎が目に入り、辺りに舞う桜の花びらで春だと実感させられる。
そう、今日は入学式。そして進級式。
新しい1年の始まりです。
END
学パロ第一弾
主人公は高校3年生
緑、赤、エリカちゃんは高校2年生
ヒビキくんやコトネちゃんは高校1年生設定です。
その他トレ−ナーも出していきたい。
ちなみに一話完結のシリーズにしようと思います。