ナツ
□聞かないで
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
----ねぇ…どうして？
-----どうしてこんな…
『ぁ…グレッ』
『琥珀…』
――――――
『…』
『…』
私達は行為を終えた後からずっと無言状態。
でも気にもならない。
否、気にもできないと言った方が正しい。
今まで知らなかったグレイの気持ち
私はグレイを良い友達だと思っていた
けど、今日こんな事があって正直私は混乱している
それに一番重大なのは私はナツの恋人。
それを知っていたのに
なんでッ…
『…琥珀』
沈黙の中、突然音が聞こえﾋﾞｸﾘと体を震わす琥珀
『な、に』
『すまねぇ…俺』
『謝るなら、しなッでよ！』
『でもッ…俺は琥珀を抱きたかった!!』
『ッ!!』
『好きなんだよ、愛してんだよッ…』
．
もう頭の中がごちゃごちゃになっていてどうしようもなかった
――――――――
家に帰るとナツがいた。
多分、ギルドに顔を出していなかったから心配してくれたんだと思う。
ナツは…優しい。
優しい、優しすぎる
……だからッ
『…ごめんね？』
許されることではない
許されてはいけない
これは私の罪滅ぼし
だから、
だからお願いッ…
何も聞かないで
そして、さようなら
．