とある隠れ変態の物語

□素敵な休日の後の学校も素敵だった
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「何それ。凄い嬉しい!」

きゅ〜、っとちっちゃいわんこみたいな舞亜を抱きしめる。あんまり可愛くて我慢出来なかった。
自重?ナニソレオイシイノ?なんていつのネタだよと思うような言葉まで浮かんでくる始末。
参ったなぁ〜(゜∀゜;ノ)ノ あはは。


「んぅ〜、尚輝苦しい……」
「ごめんごめん。今凄く疲れてるからさ、舞亜オレの癒やしになって?……良いよね」
「んむむ、無言の重圧感じるぞ?な、尚輝なら、良いけどなっ。こんな事するなんて珍しいし」
「ありがと〜大好き、超大好き。舞亜ぎゅ〜」
ちっちゃくて可愛くて人なつっこくて大好きだと言ってくれる舞亜。教室内での一番の癒やしかも。


「なおきぃ……そろそろ、視線、い、い、いたい……かも」
「視線?あぁ、ごめん。流石に朝から男同士でハグは無いよね」


やばい、調子に乗っちゃった。変態ってバレたかな、星草兄弟の時みたいに。


「ううん、オレは良いんだけどな。……尚輝のファンの女の子の視線がな、廊下の方からばしばし来て……」


オレは全然良いんだぞ良いんだぞと言う舞亜は、本当に嫌そうには見えなかったのでほっとした。
「オレのファン?あはは、いないいない。舞亜のファンじゃないの?」


野郎の、とは言わないでおく。


本当に信じられなくて、廊下の方の会話に耳をすませると、比較的近くな為よく聞こえた。

右端の集団
「あらあんなにくっついて!!朝からなんて事を」
「尚輝様はお優しいから我慢してるのよ」
「いやーん、信じられない」


え?何?今のって明らかにオレから抱きついたよね?何でそうなるんだろ。

左端の集団
「おぉお?朝から?朝からあんなうふふ?」
「あっはっはっはたまんねぇわ」
あれ?左端の集団は好印象?というか、オレと同族の子達だ。
よし、ここはもうちょい。

「舞亜、ちょっと付き合って」
「ふぇ?ひひよー」


途中からイチゴジャムのパンを食べ出した舞亜の腕を掴んで左端の集団近くへ。

「……羽恋」
「ふぇえ?は、はれ、なまなまなまえ……」


初めて名前で呼んだからか、少し動転してる様子。可愛いから無視。


「名前じゃ、駄目?羽恋だって尚輝ってオレの事呼ぶよね?」
「別に駄目じゃ、駄目じゃ無いぞ?!」
「うん。ありがと」




「名前で呼び合う仲?!」
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