とある隠れ変態の物語

□素敵な休日の後の学校も素敵だった
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「どんな仲、どんな仲?!」




うん、間違い無い。
同族の方だ。


同族の方にはサービスしなきゃ!!


「尚輝、パン食べるー?」
「ん、ちょーだい。あーんして?」
「ふぁ、っう、あー?」
「あーん」

あぐっ




「あーんきたぁあああ」
「そうなの、そういう仲なのー」
「えへへやっぱりえへへ!」




ちょっと誤解されちゃったけど、まぁ良いや。
素敵な誤解だし。

そしてここに星草兄弟が来たらもっと面白い事になるんだろうなぁと考えて、いざ妄想ワールド。
侑里『尚輝お兄ちゃん許して(棒読み)』
尚輝『ぐっへっへ、良いではないか良いではないか』
侑里『そんなー(棒読み)』
尚輝『回れ回れ』
侑里『あーれー』
尚輝『もっと回れ』
侑里『あーれー』
侑斗『え、何々、悪徳代官ごっこ?オレもやりたい』
侑里『お兄ちゃんは駄目だよ(棒読み)』
侑斗『えぇ、何でぇえ』
侑里『体の関係に発展するから(棒読み)』
羽恋『ひぃっ?!尚輝って変態だったのか!』


駄目だ、速攻ばれる!!!!
この兄弟は綺麗だけど危険だ……。



「尚輝?どしたんだ?」
「あぁ、いや。何でもない。あれ?口の端、パンくず付いてるよ」

取ってあげるね。
右端の集団の誤解を解くべく、わざと右側に寄って会話が聞こえるようにする。
なおかつ、左端の集団のサービスにもなるように、真ん中辺りで。
とん、と壁に寄りかからせて羽恋の頭に左手を添えながら……。




「ぶっ」




左端の集団の子が一人ぶっ倒れる。今からが良い所なのに。


「はい、取れた。羽恋はおちゃめだね」




真っ赤になる羽恋と左右の集団。
でもやっぱり、羽恋が一番。
教室内の羽恋ファンの視線がぐさぐさと刺さってきたが、無視。
真っ赤な羽恋を前にすれば、オレは怖いものなんて無い。


帰り一緒に帰っていた時なんか


「……なぁ、どしたんだ。今日の尚輝おかしいぞ?その、何か……どきどきする……」
「ふふ、嬉しい事言ってくれるね」


羽恋にまでおかしいと言われたけど、これはアリだ。もう最高にアリだ。人目が無いのを良い事に別れ際、おでこにちゅーしてきた。星草兄弟はしょっちゅう真っ赤になったりしないから、羽恋の反応は凄く新鮮で。


「ちゅ」
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