流川夢*幼なじみ

□幼なじみ*マネージャーへ
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桜は湘北高校お男子バスケの弱さを知っていた。
だからといって楓がそれを気にしないのをわかっていたが・・・。

席(までも)が隣になった。
「ねぇ、楓はバスケ部だよね?」
入学早々早速居眠りしている楓に声をかける。
「・・・・あぁ。」
桜の質問に器用にも居眠りしながら答える。
居眠りしていても、桜の声は聞こえるようだ。







楓もバスケ部へ入部し、数日経った金曜日桜はバスケ部の練習を見に行った。

今朝、通学途中楓に練習を見に来いと言われた。
「土曜日もヒマなら来い。」
と、命令口調で言われたような気もしたが、
バスケをしている楓の姿が好きなので桜は「じゃ、見に行く。」と答えた。



体育館には数人の見物人がいた。
その中に紛れて暫く見ていた。

楓がシュートを決める度、3人組の女生徒がキャーキャー騒いでいた。
(まだ入部して間もないのに、もう人気あるんだ・・。)
桜は楓の人気ぶりに圧倒された。


楓は今日見に行く。と桜に言われていたので、ふと見物人達を見る。

(あら?流川が見物人を気にするなんて珍しい・・。)
彩子は楓の視線の先を追う。
(あ、あのこ・・・。)
彩子は桜の顔を見て、はっと気づく。


部活が終わり、1年生がモップがけをはじめた頃には桜しか見物人はいなかった。

「ねぇ、そこの・・・桜ちゃん。」
突然制服に着替えた彩子に名前で呼ばれて驚く。
「流川の幼馴染よね?私、同じ中学校だったのよ。マネージャーの彩子です。」
笑顔で近寄る彩子に
「なんで私の名前を・・?」
と、質問する。
「そりゃ・・。流川の幼馴染ってだけで、有名になっちゃうもんじゃない?」
(本当は、流川の傍にいる可愛い幼馴染って有名だったのよね〜。この子)
と、内心そうつぶやく。
やはり、近くで見ると純粋そうなタイプでなんとなく流川と合うのかな・・。と彩子は考える。

「それで、もし桜ちゃんが嫌じゃなければ、うちのマネージャーをお願いできないかな?今年は流川も入ったし全国狙えそうなんだよね〜。マネージャー一人じゃ足りないかもなの〜。」
すでに、赤木にお願いしてあり赤木からもマネージャーを増やす事にOKがでていた。


桜は少し困った顔をしていた。
「ん〜〜・・・。楓に聞いてみます。」
幼馴染がマネージャーになるってどうなんだろ?と疑問に思った。
「わかったわ。じゃ、明日土曜日で学校休みだけどくる予定?」
彩子に聞かれて桜は確か楓に見に来いと言われていた事を思い出し頷く。


会話が終わろうとした時、モップをかけ終わった楓が二人に近寄る。
「送ってくから、ここは閉まるから・・部室の前で待ってろ。」
桜にそう言う。
「あ、じゃぁ、、一緒に行った方がいいの?」
着替えに部室に戻るからたぶん一緒にこい。という意味も含まれているんだろう。と理解しそう答える。
「うす。」
と、頷く楓についていく為に、彩子にお辞儀をする。
「あ、センパイ。お疲れ様っす。」
楓は彩子にあいさつをする。
「お疲れ。気をつけて帰ってね。」
と、二人に手を振る。
(なんだ・・・すっかりできあがってるんじゃないの??)
思わずニヤける彩子だった。
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