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□大嫌いなはずなのに
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やまね視点


「ウッ・・・グスッ・・・ウッ」

本当は解ってた
ダムが僕がくるたびに
嫌そうな顔してるのも
無理して話してくれてたのも

「しかた・・・ないんだ
僕が・・あんな態度とったから」

僕はチョコレートを
ポケットにしまい
自宅へと戻った。

「このチョコレート
どうしよう
僕1人じゃ食べられない」

僕はチョコレートを
机に広げ
椅子に座った

"迷惑だ"

ダムに言われた言葉が
頭から離れなかった

「真琴も
僕がまとわりついてたとき
そう思ってたのかな」

そう考えると
余計に悲しくなってくる

「グスッ・・・ウッ・・・フゥッ・・

(コンコン

「?」

僕が1人で泣いていると
部屋をノックする音が聞こえた。

「誰?」

僕は袖で涙を拭い
声だけで返事をした

「俺だけど・・」

(キイィ

入ってきたのは
鬱陶しいくらいの緑と黒の
しましまの服をきた
チャシャ猫だった。

「・・何かよう?」

「いや、さっき
ダムがいて
やまねがお前にチョコレートを
やるって言ってたって言ったから
その・・・」

チャシャ猫は
僕が泣いていたのを
聞いたのかそわそわしていた

「チョコレートなら
ここにあるよ
勝手に食べたら?」

僕が机にあるチョコレートを
みせると、
チャシャ猫は
僕の隣の椅子に座り
チョコを手にとった

「やまね・・・」

「・・なに」

「何かあったのか?」

「別に・・・
関係ない」

「な、人が心配してやってるのに
なんだよ!!」

「君に心配されても
気持ち悪いだけだよ」

「!!
なんだよ、
さっきまで泣いてたくせに」

「泣いてない!!」

「嘘つくなよ!!
聞こえたんだ!!」

「空耳じゃない?」



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