小説投稿場

皆さんの書いた3Rの出てくるGE小説(パロディやらR-15)を投稿して下さい!

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R-18のグロやらホラーは大丈夫ですが、あの…その、そっち系はピュアな奴とかいそうなんで禁止です←

3Rの中でCP組ませるのは禁止ですよ←
僕は別に構わないけど、後の二人は何て言うかわからんしw

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08/03(Fri) 15:27
自分。<5>
水刻 狼旋/蝋燭

前書きとかもういいね。
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何ということだろうか。
コンピュータに次々と流れ込んでくる情報を眺めながら、榊は驚きと怒りを隠せないで居た。
本部が今まで隠し、極秘裏で扱っていた情報群。
その中には、新型に関するデータだけでなく、旧型、そして新しい形状の神機の開発情報までもがあった。
それだけではない。
これまでの実験による負傷者、死者。
明らかに公開されているものを遥かに超える数の『戦死者』の名前。
そして、彼らが死に物狂いで集めたであろうアラガミのデータ。
これだけのデータを、本部は隠し揉み消そうとしていた。
そしてその中に、榊の目にある『計画』のファイルが留まった。



「先程入った、榊博士からの討伐以来です。討伐対象は工場跡に現れたシユウ一体。今のところ、その他の脅威は確認されていません。第一部隊の皆さんなら、問題なく遂行できると思われます」
ノートパソコンから目を離し、受付カウンターに立つレイジらにヒバリが微笑みかける。
「ったりめーよ!さっさと終わらせて、バガラリー見んぞーっ!」
「シユウ一体に四人、か・・・。俺たちも嘗められたもんだな」
「それでは、行って来ます」
先を歩くコウタ、ソーマ、アリサを眺め、少し後をレイジが歩く。
ソーマの言うとおり、レイジもシユウ一体に第一部隊四人は人員を割きすぎな気がしないわけでもない。
特にアラガミが集まっているわけでもないし、変異種とも思われない。
ごくありふれた、単体討伐のはずなのだが。
唯一、引っかかるのはこれが榊からの依頼であるからだ。
かつても同じことがあったが、それらは全てシオの捜索及び餌狩りだったり、研究材料集めだったりと、目的がはっきりしていた。
然し今回、榊からヒバリが預かったメッセージは、「ちょっと試してみたいことがあるんだ」の一言のみ。
榊のことだ、他愛も無いことなのだろうとは思うが、それでも一抹の不満が消えない。
・・・コウタの言うとおり、さっさと終わらせてしまおう。
既に三人が乗り込んでいるヘリに、レイジも乗り込んだ。


工場跡地、鉄塔の森。
比較的安全な高地に降り立ったアリサ、コウタ、レイジの三人は、辺りを見回し、そして顔を見合わせた。
「・・・シユウ、いなくね・・・?」
コウタがボソリと呟く。
それもそのはず、鉄塔の森には明らかにアラガミの存在は感じられない。
「・・・ああ、アラガミどころか何の気配も感じられない」
レイジもコウタに賛同する。
アリサも同意見だったようだが、ソーマは違った。
「・・・いや、ごく微かに、アラガミの気配がする・・・」
ソーマは風上を見上げる―ごく僅かに、肌に感じられる程度の風だが―。
コウタも真似て、風上を仰ぐ。
「ダメだ、ぜんっぜんわかんねえ。さすがソーマ、お前勘が鋭いんだな!」
「・・・勘じゃねえ、これは・・・」
気配が隠されている、と呟くソーマ。
「隠されて・・・?」
アリサが首をかしげ、コウタは何それ何それ!?とソーマに詰め寄る。
「俺は、お前らよりアラガミの血が濃い。コウタはともかく、アリサやレイジならそのうち体のほうが反応するだろう」
「何だよそれ、俺が二人に劣るってことかよ!?」
「・・・新型のほうが、こういう適応能力も高いだろうと思っただけだ」
「何だよお・・・」
うな垂れるコウタを尻目に、アリサが高台から降りる。
「ソーマが言うなら、間違いありません。探しましょう」
その声を合図に、全員が高台から飛び降りた。

とりあえずシユウだし、散らばったほうが見つけやすいだろう、ということで単独行動で索敵することになった。
レイジが鉄塔の群れの中を歩いていると、百メートルほど前方に、人間ではない影が見えた。
コンクリートの地面から、どのようにしてそこに立っているのか。
コクーンメイデンである。
数は一体、こちらには背を向けており、まだレイジに気づいた様子は無い。
シユウ以外のアラガミは確認されていないと言われたが、広場に立っているその姿は、どう見ても気づかないわけが無い。が、考えるのは後だ。
神機を構えなおし、ぐっと腰を落とす。
単体であり気づかれていない以上、背後から忍び寄り素早く処理するのが最善だと判断し、そろりそろりと足音を殺して歩み寄る。
レーザーの射程内に入ったが、まだ気づいた様子は無い。また歩み寄る。
あと一歩。あと一歩で、剣先が届く、その時。
「レイジ、危ない!!」
背後から、アリサの声が響く。と、同時に―
「――ッ!!」
レイジがさっきまで立っていた地点に凄まじい爆発。
明らかに、コクーンメイデンのものではない。
とっさに身をよじって直撃は避けたものの爆風からは逃れられず、その場から吹っ飛ばされる。
地面に投げ出されたレイジが、顔を上げると、そこには。コクーンメイデンが立っていたはずの場所には。

―エネルギー波を発射した構えの、シユウが居た。

(・・・何、で・・・シユウが・・・?)
コクーンメイデンだったはずだ。だからこそ、近くまで歩みよったのだ。
「何をしてるんですか、エネルギーを溜めているシユウに正面から近づくなんて!!」
傍らに駆け寄ったアリサが、レイジを叱責する。
「・・・俺は、コクーンメイデンに・・・」
「コクーンメイデンなんて、何処にも居ませんよ!」
言うと同時に、アリサは銃形態の神機から破砕属性のバレットを打ち出す。
今は、戦うほうが先だ。
「・・・悪い、疲れてたみたいだ」
そう言うと、素早く神機を握りなおし、銃形態へと変形させる。
音を聞きつけてソーマ、コウタとも合流。シユウの息を絶つまで、長くはかからなかった。

コアを回収し、ヘリを待っていると、ソーマがボソリと呟いた。
「・・・お前、何をした・・・?」
その鋭い眼差しと言葉は、レイジに向けられたものだった。
「アリサの怒鳴り声が聞こえたぞ。隠しても無駄だ」
「・・・ちょっと、疲れてただけだ」
「全く、疲れてたとか言って、死んだら元も子も無いんですからね!体調管理くらいちゃんとしてください!」
「・・・」
先日の頭痛といい正直、体調管理がなっていないと自覚していたところだった。
「ま、まあまあ、レイジも最近狼旋とかリアンが負傷して大変だったんだし、さ。それに生きてたならよかったじゃんか」
コウタが仲裁に入るが、空気は重いままだった。
(自身の非を認めないわけではないが、あの時は確かに、コクーンメイデンに見えた。何故か、シユウがコクーンメイデンに・・・)


その数日後、怪我も完治し、明日から任務に復帰ということもあり、整備場でリッカに神機のメンテナンスを狼旋が頼んでいたときだった。
「・・・なんか、最近のレイジ、変だよな・・・」
明らかにそんな言葉が聞こえた。
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PC
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