小説投稿場

皆さんの書いた3Rの出てくるGE小説(パロディやらR-15)を投稿して下さい!

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R-18のグロやらホラーは大丈夫ですが、あの…その、そっち系はピュアな奴とかいそうなんで禁止です←

3Rの中でCP組ませるのは禁止ですよ←
僕は別に構わないけど、後の二人は何て言うかわからんしw

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12/30(Sun) 20:29
自分。<9>
水刻 狼旋/蝋燭

レポートに並んでいる文字を読んだが、三人にはこれが何を意味するのか理解できなかった。
何より、そのアラガミの姿(レポートには写真も載っていた)には全く見覚えが無いのだ。
「博士、これは・・・?」
レイジがいつの間にか椅子に座っている榊に尋ねる。
「これはね、未公開のアラガミの情報・・・」
普通、アラガミは確認されデータが取れ次第全世界のゴッドイーター達に公開される。
勿論「特異点」シオや、先のリンドウの一件でのハンニバルのような例外はあるが。
未公開のアラガミがいるとすれば、それはつまり。
「本部の機密事項、さ」
驚きの感情がある反面、やはりか、という感情があることに、狼旋は自嘲の笑みを漏らす。
ゴッドイーターになったばかりの頃には本部には信頼と憧れがあったはずが、今となっては。
この話は他言無用だ、と前置きをしてから榊は話し出す。
本部の失態と、この一連の騒動の元凶について。

「あれは、ソーマが生まれた直後だったか・・・」
本部では、あるプロジェクトが進められていた。
その名も「荒神精神統一化企画」。
アラガミを統一する、つまり「神の上の存在」を作り出し、アラガミを支配する。
その後全世界のアラガミを一箇所に集め、絶滅されられればよし、さもなくば管理下においてしまおうという計画だ。
つまり、全支部長ヨハネスの計画と、その後の支部長ガーランドの計画を足したようなものだ。
「なんとも馬鹿げた計画だがね・・・」
「それで、この計画は成功したんですか・・・?」
尋ねたが、その答えは分かりきっていた。
今もこうして自分達が戦っているということは、失敗したということだ。
しかし榊の答えは予想とは違っていた。
「半分は成功、半分は失敗、というところかね」

「アラガミを統率することはできる」ということは、ガーランドや大車の起こした一連の騒動により証明された。
だが、「神の上の存在」とは。
「『人』が『神』を手にしてしまえば、必ず争いが起こる。・・・これは君達も想像できるだろう?」
勿論、想像どころか体験したばかりだ。
「そこで本部は、その力を『機械』、つまりコンピュータで制御しようと試みた」
だが機械ではメンテナンス及びそれをまた制御する者が必要になる。
矛盾しているかのようなこの問題。また、駆除しようと考えれば全世界のアラガミを一度に相手できるほどのゴッドイーターが必要となる。
いくら制御されているとはいえ、アラガミが殺される瞬間ですら無抵抗である保障はない。
だが、それを解決することのできる『心を持たぬ』『生物』が、目の前には、否、既に世界中に居た。
「本部は、アラガミを『アラガミ』で制御しようと考えた」
簡単にまとめるとこうだ。
シオのように『人を食べない』アラガミを作り出し、『アラガミを鎮め、無抵抗にする』偏食場を発する機構を組み込む。
さらに、世界中に偏食場の中継地点を造る。
これにより、世界中のアラガミを統率、沈静化できるいわば『神の神』を造ることができる・・・。
「ヨハンとガーランドの計画の良いところを組合わせた、理想の企画だね」
そしてそのアラガミが、今榊のパソコンに表示されているものである。
その名を「キリスト」と言う。
「そして、本部は遂に『キリスト』を生み出す」
「ちょっと待ってください、人工のアラガミなんて、そんな・・・」
リアンが言ったが、彼女も気づいたらしい。
榊がニヤリ、と笑う。
「ヨハンとその腹心達だけで出来たことが、本部に出来ないとでも?」
寧ろ、ヨハネスはこの計画の技術を盗んだ、とも言える。
「では何故・・・?」
レイジが尋ねた。
榊は立ち上がり、かつてシオの部屋であった観察室の扉を開ける。
無機質な白いタイルで囲まれ、白いベッド、冷蔵庫しかない殺風景な部屋だったが、随所にされた落書きのせいか、どこか明るい、ふわふわとした雰囲気がある。
今となっては誰も居なくなってしまった部屋を見つめながら、榊は呟く。
「『彼』が、シオのように純粋に育ってくれれば良かったのだがね・・・」
振り向き、言う。
「『キリスト』は、彼は『心』を持っていた。それがこの計画が失敗した原因なんだ」


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お待たせしました、第九話です。
ほんとに大丈夫なんか、コレ。

PC
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