小説投稿場

皆さんの書いた3Rの出てくるGE小説(パロディやらR-15)を投稿して下さい!

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3Rの中でCP組ませるのは禁止ですよ←
僕は別に構わないけど、後の二人は何て言うかわからんしw

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01/23(Wed) 21:33
自分。<10>
水刻 狼旋/蝋燭

また、「一匹」殺った。
大型の四足歩行の獣。
「彼ら」がこいつを何と呼んでいたかは、今となってはどうでもいいことだった。
自分の目的は一つ。―いや、正確には二つ。

「正しい」目的。
アラガミの駆逐。
「誤った」目的。
「彼ら」への復讐。

誤っているから、何だと言うのだ。
自分にはもともと、身を案じ、道を正してくれる「友人」も「恋人」も「仲間」も「親」も、何もかも存在しないのだ。


「心を持ったアラガミが、過去にも・・・?」
リアンの問いに榊は重々しく頷く。
「確かに居る」
榊はシオの部屋から離れ、もともと座っていた椅子に深く腰掛けた。
「何処から話そうか。教えよう、『彼』のことを・・・」

ソーマ生誕の前後、榊はヨハネスとは一緒に居なかった。
彼の計画に賛同しなかったからだ。
そして、その頃本部では『キリスト』が製造が開始され、本格的にアラガミ精神の統一及び駆逐が、開始されようとしていた。
今となっては跡形も無くなっているが、既に偏食場の中継地点は完成していたらしい。
本部が異変に気づいたのは、キリストが完成した直後、『彼』が小学生程度の精神年齢の頃だった。
「小学生程度の、というと・・・?」
レイジが尋ねると榊は遠くを見つめるようにして答える。
「キリストは『成長していた』・・・いや、急激に進化している、というべきかな。それは普通のアラガミと同じなんだが、シオの例と同様に彼も最初から高い思考力があったわけではないんだ」
無垢で、純粋な少年時代・・・人間だったら、そう謳われるその時代。―彼が『少年』だったのかは定かではないが。
「もう一度、ここで計画の流れをおさらいしてみよう」
榊が講義の時のような調子で語りかける。
「この計画は『アラガミ』を『人工アラガミ』で支配、あわよくば全滅させてしまおう、というものだった。さて、その後『人工アラガミ』はどうするのが得策だろう?」
「・・・えーっと」
リアンは黙ってしまったが、レイジが口を開く。
「『アラガミ』が再び出現するときに備え、どこかに保存しておく・・・とか」
続いて狼旋も思いついたことを口にする。
「・・・さもなくば、『消去』ですか、ね」
榊がご名答、と言わんばかりに笑う。
「本部はこの計画の後、キリストを抹消しようとしていた。この判断は決して間違ってはいなかったと思う。『キリスト』が普通のアラガミならね」

彼は聞いてしまったのだ。
自分が『兵器』に過ぎないことを。
『生』を与えられ『餌』を与えられ、『任務』を与えられ、そして誰にも褒め称えられることも無く消し去られる、『無の存在』であることを。
彼は思った。『どうして自分だけが』と。
『自分は何のために存在するのだ』と。
『ニンゲンのため?自分のためには、生きてはいけないのか?』

数日後、キリストは動作実験の最中に忽然と姿を消した。
初のアラガミ討伐実験。弱体化させたターゲットと戦わせたが、実験開始直後に実験室中に閃光が走り、気づいたときには彼はいなくなり、穴だらけで全身から血を噴き出させているターゲットの死骸しか残っていなかったという。

「でも、キリストに人間を食べることはできないんですよね?だったら、そこまで心配する必要は無いのでは?」
レイジの考えは尤もだった。シオと同様、人間を食べないアラガミは危害も加えない筈である。
ならばそこまで躍起になって隠蔽する必要も無いのではないか。
「・・・だから、タチが悪いんだ」
今度は榊は目を伏せて言う。
「これは相当ショッキングなことかも知れない。・・・本当に、聞くのかい?」
答えは決まりきっていた。

PC
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01/24(Thu) 17:06
名無しの紳士

続き、楽しみにしていますね。
コメントは初めてですが、何時もかげながら応援していました。
水刻さんの小説が大好きです。

コメントできる機会が、僕はあまりないと思います。
けど、小説や日記、企画のものとかもちゃんと見て聞いているので。

これからも、頑張ってください、応援しています。

PC
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