小説投稿場

皆さんの書いた3Rの出てくるGE小説(パロディやらR-15)を投稿して下さい!

※注意※
R-18のグロやらホラーは大丈夫ですが、あの…その、そっち系はピュアな奴とかいそうなんで禁止です←

3Rの中でCP組ませるのは禁止ですよ←
僕は別に構わないけど、後の二人は何て言うかわからんしw

3R×キャラ(勿論逆も)のCPなら許しますよ!

((3R本人達も小説書き込み可能))
学パロやら、現実パロやらもオッケーですよ!

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01/30(Wed) 13:13
自分。<11>
水刻狼旋/蝋燭

「・・・君たちは、あの日・・・君たちが負傷したときのこと、覚えているかい?」
突然話が変わって戸惑ったが、答えは難なく口にできた。
「・・・覚えてません」
リアンが答える。レイジと狼旋は口を閉じていたが、考えは同じだった。
そう。彼らにはまだ、あの日の記憶―正確には怪我をしたときの記憶―が、戻っていないのだ。
「そうか。・・・やはり、な」
そういうと榊はコンピュータになにやら打ち込み、やがて一つの動画を画面に表示させた。
「これを、見たまえ」

画面には一人の大男と、数体のアラガミが映っていた。
オウガテイル二体、ヴァジュラが一体。場所は贖罪の街になんとなく似ているが、建物の倒壊具合などからそれではないということがわかった。
数体と一人は距離をとり、暫く沈黙を保っていた。が、次の瞬間。
画面から目を覆いたくなるほどの光が放たれ、次に目を開けたときにはアラガミは居なくなっていた。
そこで動画は終わり、三人も榊も口を閉じていた。
「・・・思い出せたかい?」
またパソコンを操作し、画面をキリストの画像に戻す。
三人の目が、画面の中のキリストのものと合う。
三人の体に稲妻の如き衝撃が走る。

全て、思い出した。
何故、怪我をしたのか。
何を見たのか、何を感じたのか。
あのときの全てが戻ってくる。
自分たちがあの日襲われたのは他でもない、この『キリスト』だったのだ。

「思い出したようだね」
榊が狼旋の顔を覗き込む。
こくり、と頷く。リアンとレイジも思い出せたようだ。
「・・・では、ショッキングな事実というものを教えようか」
先程までとは打って変わって明るい口調になり始めた榊だが、その声はいつもの物とはどこか違った、言うなれば悲しげな声色に感じられた。
「キリストはね。『殺戮』を楽しむんだ」
驚いた。が、感情を持ちシオのように育たなかったということはそうなるのもおかしくはない、とも思った。
「裂き、殴り、殺す。『結果』じゃない、その『過程』を楽しんでいるんだ。」
残忍な性格と、アラガミの強靭な身体。
まさしく『殺人鬼』。
「そして何より恐ろしいのは、彼は『感応現象』を引き起こし、『悪用できる』」
もはや言葉も出てこない。
確かに感応現象は新型ゴッドイーター同士の偏食場が干渉しあい互いの心が繋がってしまう現象だから、理論的にはアラガミとの感応も可能、ということにはなるが・・・。
「簡単に言うとね。相手の『心』に入り込み、『悪夢』だとか『トラウマ』を作る。それが感応している間だけならいいんだけど、何か脳に影響でもするんだろうね。この悪夢とかトラウマといったものはその後も残り続ける」
淡々とした口調で話すが、リアンは口に手を当て、今にも泣きそうな顔をしている。
「あの夢は、キリストの・・・」
つい最近まで魘されていたのだ、無理もない。
「そう考えるのが妥当だろうね。そしてこの悪夢はある種の脳内物質の分泌を促す効果がある」
ごくり、と唾を飲み込む。
「気分を落ち込ませたり、逆に昂ぶらせたり・・・。酷いときは脳内麻薬だったなんてこともある。そしてこの脳内麻薬が原因で幻覚や幻聴に遭い、本当に麻薬に手を出してしまった例もある」
レイジがはっと息を呑む。
レイジがおかしい、というのは幻覚、幻聴のせいだったのだ。
レイジに目をやると、彼も理解したらしい、此方を見て頷いてくる。
「そして最後に、これらの症状は直ることは無い。それどころか悪化し、最終的には『鬱』になり、やがて・・・」
何故かそこで言葉を切ったが、三人には何が続くのかわかった。

「『死』。つまり、『自ら命を絶つ』。例外なく、ね」
既に日は天頂に届こうかという頃だった。
快晴の空の、太陽の一点だけに一握りほどの雲がそこだけ光を遮っていた。

PC
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