背や追えや鬼呻く

□NG弌
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背や追えや鬼呻く。NG弌

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テイク1

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聖邪の子は鬼に捕まってはいけない。
子供は鬼に捕まってはいけない。


リ「これって覚えないと駄目?」
ギ「無駄に長いネ。もっと簡潔にしなよ。」
ファ【毎回、黒鬼が考えている確率73%】
黒「撮影の一番最初からNGにしてくる訳?」
AD 「そりゃ此処の名物ですし、実際ルール長すぎじゃねぇ?って我々の中でも物議を交わしましたよ。」
黒「これでも短くしたんだよ!制約付けないと何やらかすか分かんないしぃ」
リ「確かにルールに書いてないなら、やっても良いよねってなるかな。」
ギ「マスター召喚したり、舞台となる神社を破壊したり出来るじゃないか。」
ファ【ゼルダ様に通報等が可能ですね。】
黒「ほら!!これだから魔族は嫌いなんだよ!無駄に揚げ足取りはうまいんだから」
AD「黒鬼のルール如きが、この企画を守っていた事実を認めたく無いっすわ―」
章「…後詰まってるんで、進めてほしいんで黒鬼は関節全部捻じ曲がってくたばれ。」
リ「あ!ごめんね、章吾君。」
ギ「何しているんだいAD君。撮影を始めるよ。」
ファ【このままでは残業する確率53%】
AD「半分以上の確率で残業決定とか洒落にならんっす!黒鬼さん、泣かれるとメイク取れるんから面倒なので辞めて下さーい。」
黒「この撮影所、八寒地獄より冷たい。」


原作より3つ程ルールが長いのです。
原作も充分長いっちゃ長いですが。


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テイク2


浄瑠璃の鏡の前で立つ黒鬼を怪訝そうな表情を隠さず容赦無く背後には、メリケンサックを装備したゼルダさんが…

ゼ「このイケメンをボコれば万事解決、ハイラル並びに子供達に平和が訪れるのよね?ヤダー責任重大。」
黒「ちょっと待って、初っ端から潰しに掛かって来るの!?」
AD「此方だとゼルダさんによりボスのフルボッコは通過儀礼ッスよ。」
章「こんにちは、死ね!みたいなもんか。…撮影大丈夫だよな?」
リ「無事にゼルダから生還すれば、皆からボス扱いされて労って貰えるし撮影も無事に進むよう祈願にもなってるよ。」
ギ「このまま倒されても、コッチは一向に構わないネ。」
黒「無理無理!彼女仮にも女神でしょ、何で血濡れたメリケンサックを使いこなせるんだよ!」
章「そりゃ…ゼルダの伝説つー位だし」
AD「出演者内で最強なんですもん。ゼルダさんの気が済むまで避難しますよ」
リ「はーい。」


会議は踊る。撮影所は壊れる。


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テイク3

章吾に対し溜息を付きながら体をずらし彼にも鏡が見えるよう動く。
黒「これは浄瑠璃の鏡。模範生章吾君には説明は要らないね?この鏡で探してるんだよ。」

章「それ、鬼▲の冷徹に出てた電源式浄瑠璃の鏡だろ?よく借りられたな。」
黒「…なんで地獄の第一補佐官様の事を知ってるの?」
章「学校で大ブームになってる。研究の為に読み漁ったぜ。」
AD「通りで楽屋の机に鬼徹のホー様が置いてあった訳か。お陰でスカウォ組の読書タイム中だよ!リンク君を挟んで剣の精霊組が一緒に読んでたわ!」
黒「道理で最近の防衛手段がバイオレンスになってきた元凶か。」
章「つか、あの鬼神を知っている癖に謀反するとか馬鹿じゃねぇの?」
AD「もし捕まったら、社畜完徹七連勤待った無しですね。」
黒「不吉な事言わないで!ギャグ世界に生きる彼なら実行しやがるから!」
AD「地獄!地獄!素敵な地獄!」
黒「辞めて!召喚呪文を唱えないで!」
章「…もうゼルダさんと魔王、地獄の第一補佐官の方だけで勝てそうだな。」



?「…この世の行い、気を付けて。」


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テイク4

童話にそのまま現れそうな蒼き精霊らしき存在と、まるで御伽噺でしか描かれないエルフに似た姿をした青年…

リ《これってもう撮影してる?》
ファ『イエスマイマスター。撮影は開始しています。』
リ《わーい!章吾君見てるー?》
章「え、ハイ!見てます。…コレってリアルで繋がってるのか?」
AD「テレビ電話搭載された浄瑠璃の鏡なんでバッチリ。」
章「スゲェ…オレ、初めてADさん尊敬したわ。リンクさん、ファイさん後でサインか写真を一緒に撮って下さい!」
リ《えへへ、ファンだなんて嬉しいな。サインって名前書くんだよね?》
ファ『指定された色紙に書く事で間違いありません。ファイは写真のみになりますが、宜しいですか?』
章「大丈夫です!ありがとうございます!」
黒「………。」
AD「そうそう。こういうNGを望んでいたんだよ!皆寄って集って欲望に忠実で、もう。」
黒「……。」
ギ「ねぇ、AD。この獄卒に悪戯するなら今だけど。」
ファ『マスターとショーゴの純粋な空気に耐え切れていない確率84%』
AD「本当ッスね。自分、黒鬼さんに用事を思い出したんで、リンク君達が居る第2スタジオ行くなら今の内ですよー」
ギ「良い仕事ぷりを楽しみにしているよ。それじゃ章吾君、リンク君の所に向かうとしようじゃないか。」
章「うっす。」


邪気の無い会話に当てられた黒鬼さんがADによる油性ペン化粧に気付くまで記念写真会は行われた。


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テイク5

この桜ヶ島の住人に翠の着物を纏った青年…しかも耳が御伽噺に登場するエルフのような形をしており、何よりも。

大「ギラヒムさんと抱き合って寝れるのリンクさん以外に居るかつーの。」
悠「葵が花を乗せても気付かない位爆睡してるね。」
葵「ギラヒムさんが居るから安心して寝てるのよ。にしても、絵になるわ。」
ファ【アオイ、写真を撮り後で現像する事を切望します。】
ギ「今ならAD君達、黒鬼の奴に追い掛け回されているから章吾君呼んで皆で横になるかい?」
ファ【クッションを持ってくる事を推奨。】
大「あざっす!よし、リンクさんが起きるまでイカゲーしようぜ。オレ、控え室に居る章吾の奴呼んでくる。」
悠「じゃぁ僕、スイッチ持ってくる!」
葵「クッションとリンクさんに掛ける毛布は任せて。」
リ「すぴーぃ…。」

AD@カメラ班「…平和だ。」


片や獄卒による呵責中。片や、ほのぼの家族日和…?


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テイク6

大事な情報を聞かねば成らないのだが、それにしても…

リ「………。」
大「………暑すぎるわ!グンマー並だろ」
葵「ちょっと、空調温度どうなってるの?」
悠「暑過ぎてリンクさん、セリフ飛んじゃってるし。」
ファ【…現在気温40℃、今すぐに温度を下げるよう警告します!】
黒「えー?地獄じゃ凍える気温だよ。一番浅い黒縄地獄でも後60℃足りないぐらい。」
ギ「誰だ、この屑に空調リモコンを握らせた馬鹿は。」
章「…暖房設定の上限まで上げるとか馬鹿だろ。1人でサウナして来いよ。」
AD「機材がやられるぞー!緊急避難ー!」
AD@看護班「空調完備した部屋に早くリンク君を運んで下さい!黒鬼さんは1人でオルディン火山に行ってマグマダイブして、どうぞ!」


耐熱イヤリング要らずの黒鬼さん。


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NGその貳に続く。



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