yukinovel
□君に落ちる太陽【グラウンド】
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嫌いだった…
長い手脚に白衣を纏って
不機嫌そうにタバコをふかして
「面倒だけは起こすんじゃねぇぞ……」
初めて聞いた、耳に響く低い声
「……どういう意味ですか?」
「分からねーか?ここは男子校も同然なんだ。お前みたいのが入ってくれば、騒ぎになるのは目に見えてる……。問題でも起こされたら面倒くせぇんだよ。」
面倒くさい
そう言われて
まるで、自分自身を否定されてるみたいで……
自分の身くらい自分で守れ……って
不安で仕方なかったのに
冷たく突き放されて
いかにも厄介者みたいに
私のことを見ていた……
「あのっ……先生っ……」
廊下で呼び止めても
「何だっ……」
怒ったように、睨むから
聞きたい事も聞けなくて
いつも俯くしかなかった……
だから
大嫌いだった……