夢をみようぜ〈サンゾロ・リバ〉

□夢をみようぜ!〈R〉
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「ねぇー、ロビン。
今、向っている夢島の
ことで何か聞いてない?」

ナミが本を読んでいる
ロビンに聞いた。


「そうねぇー・・

噂ぐらいは聞いた事は、
あるけど・・

よくわからないわ」


「そうか、
私も前の島で事情を集め
たんだけど・・

ただの小さな無人島だっ
て言うだけで、

後は、大きな植物が生息
しているって聞いたけど
・・


ああっ、

一つだけ古い歌があって、



夢島は、
世にも見られない夢が
見られる

夢の島

金 銀 財宝 捨てておけ

ここには、
それより夢の宝が

あるからさ



どう思う?
この歌、

なんか隠されたお宝でも
ありそうでだと思わない。」


「ふぅ〜、
興味深いわね。

私はその歌は知らないけど

魅惑の夢が見られる
何かが現われる、

なんて噂は昔聞いたわ」


キラキラと瞳を輝かす
ナミを興味なさげに本に
目を落とす。


「お嬢様方
お飲み物を

お持ちしました♪」


目をハート型にして
サンジが優雅な手付で
テーブルに置いた


「ありがとう
サンジ君、」


後ろから、


「サンジ、
オレのオヤツは?

女だけズリィーぞ」


と声が聞こえる。


「うるせぇー、

おめぇ〜らのは、
無ぇーよ、

人の倍以上喰ってんだから
次の島まで我慢しろぃ!」


ブウブウ文句を言う
ルフィー達が騒いでいる。


「ナミさん♪
次の島で食料調達
できますか?

アイツらガバガバ喰うから、
切詰めてもいつまみ食い
されるかヒヤヒヤで・・


まだ、心配するほどじゃ
無いけど・・、

人がいないて聞いたんで、
どうかと・」


「んぅ・・、
無人島なのよ。

探せば何か有ると思うけ
ど・・・


植物はあるらしいから、
詳しい事はサッパリ。


着いてみないと解らない
わ。」


「そうか、
植物があるならなんとか
なるかな。

着いたら、さっそく食料
確保に協力して下さい。」


「そうね、
わかったわ。

もうそろそろ見えても
良い頃だけど、」



「島が、
み え た ぞ〜〜〜♪

島 だぁー!」











「スゲェー!♪

デカい♪デカい♪
木ばっかりだ!」


ルフィーが今にも飛び出
さんばかりに、
船から乗り出した。


「ルフィー、
あんた遊びに下りる
訳じゃないのよ!

食料確保が第一だからね。」


ナミがルフィーに釘をさ
す。


「わかってるさぁ、
食料と冒険だろ!」


全然分かってない
キャプテンと、
何が飛出して来るか
ビクビクしている
ウソップをおいて、

テキパキと上陸の準備を
していた。


「チョッパーは、
私たちと船に残って、

ルフィーとウソップゾロ
とサンジくんで食料調達
ね♪」


ナミの命令が飛んだ。


「ぉ、おれは、
行くと・・・

死んでしまう病が・・」


「ウソップ!
早く行こうぜ!

楽しいぞ冒険は♪」


「ナミさ〜ん!

なんでオレが
腹巻き緑野郎なんかと、
一緒なんですか?」


「お互いさまだ、
渦巻き眉毛!」


「なんだと(怒)
クソ緑虫、」




「う る さ い !

この組合せじゃないと
ルフィーは何するか分
からないし、

戦力のサンジ君はともかく
体力はあるけど帰巣本能
付いてないゾロは、

どうせ迷子になるのが
落ちなんだから、

サンジ君!

ちゃんとゾロ調教して♪
確実に食料調達よろしく
ね♪」



















「何だろうな!

あのデカい塔みたいな
植物は?」


遠くに霞んで見える3本
の塔が島の中央にそびえ
立っていた。


「サッサと行くぞ!
ラブコック、」


「うるせぇ〜な、
分かってるよ。

緑ハゲ、」


どんどん先に歩いて行く
ゾロを追ってサンジも
歩き出した。


この島では、植物が大き
くあちらこちら色とりど
りの大振りの花が咲誇っ
ていた。


まさに夢の島だ。


「なんでこんな綺麗な島
をむさいマリモと歩かな
きゃならないんだ。


どうせ歩くなら、
レディーをエスコートし
てロマンチックに行きた
いぜ、」


ブチブチ文句を言いながら

フッと目に止まった植物
が香り高いサージャと言
う物なのに気が付いた。


「おおぉ!
良い物見つけ!

昼のスープにするか♪

いや、新鮮だらかサラダ
で食べるのも良いかもな。」


手にして摘み香りを嗅ぐ。


「おい、マリモ
コレを・・・

・・! 」


声を掛けて周りを見ると
もうゾロの姿は何処にも
見えなかった。


「あのアホ緑、
もういねぇーのかよ


何の為に二人で来たと
思ってんだ!

荷物持ちが消えて
どうすんだよ。」















〈遅めのお昼〉




背中の籠と両手いっぱい
に果物と獲物を抱えて
サンジは船に戻っていた。


皆にお昼を食べさせ後片
付けをしていると

ナミが手にした本を
見ながら言った。


「サンジ君、
食料はもう大丈夫」


「ああ、ナミさん、

なんとか、冷蔵庫はいっぱいになりましたよ。

肉類は寂しいですが、
航海中も魚を料理すれば
良いから大丈夫です。」


笑うサンジにナミも微笑
んだ。


「じゃあサンジ君は、

手が空いたのね。


ところで約一名見当たら
ないけど、

サンジ君どうしたの?」


ニヤリと笑うナミの顔は、
何かを企んでいた。


「・・あっ!ハハハ


あの緑ハゲね!


途中ではぐれたから、

そのうち戻って来ると・
・思う・・・

けど・・・」


「サ ン ジ く ん♪
探しに行ってね。


ついでに夢島のお宝が
有るかもしれないの♪

ゾロ探すついでに、
私のために探してくれたら
嬉しいんだけど♪

頼りになる男って、素敵
よねぇ〜


サ・ン・ジ・君

お ね が い。」


どっちがついでだか分か
りきっているお願いに、
サンジは勿論、

喜んで引き受けた。













〈その頃・ゾロ・〉



「どっちに、
行きゃーいいんだ!


とりあえずコレ上って
みるか、」


ゾロの目の前に高い塔の
ような植物が立っていた。


周囲には、この植物が
出しているのだろう妙に
甘ったるい香りが漂って
いる。


まるで迷路の様に入組ん
で上に続いている。


道は、上に行く事に狭く
滑りやすくなり、


漂う香りも目眩がするほ
どだった。



「なんなんだ!

ベタベタ気持ち悪り
ぃ〜〜ぅ!


わぁぁ!!!」


最上部に上ったとき、
いきなり足元が無くなり、

滑り台をの様に深い穴に
落ちて行った。


「うああぁぁ〜!」



ドッポーーン



ゾロはドロドロとした
液体の中に放り込まれた。


甘い液体は強い香りを
放って身体に絡み付く。


ゾロ自身、頭から爪先、
口の中まで甘さと香りに
酔わされた。


思うように身体が上手く
動かない、



やっとの事でそこから
這い上がった。



「・・ぅうん・・・
ゲホゲホゲホ!


・・・クラクラする・・

っ、ちょっと・・
マズったなぁ!

ぅうっ・・・。」


それだけ言うとゾロは
意識を失った。
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