忍夢と僕・2

□僕とナルトを見る目
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僕の目の前には、拗ね倒すナルトがいる。

こうなった原因は、3年の間に起こったことを話したからだ。

砂の里に行っていたと伝えた瞬間からこの態度。

ナルトには、羅月を探しに行ったことと、記憶を取り戻したこと、世話になった風影一家の話をした。

妖狐のことは、口が裂けても言えない。

「なんで何も言わずに黙って行ったんだ!!」

『言ったらお前はどうした?ついてきただろうυ』

「当たり前だ!!」

『だから黙って行ったんだ。暗部総隊長が任務を放り投げてどうする。しかも、いつ帰れるかわからなかったんだぞ?』

「それはぁ……そうだけど…」

『お前がいないと部下も困るだろう?それに、里にとってお前は必要なんだ』

「――っ、わかってるよ!!」

少しは機嫌を治してくれたみたいだ。

まったく、ナルトといい我愛羅といい、手のかかる弟をもった気分になる。

「それで、その羅月はどこにいるんだ?」

『…鬼人に呼びに行かせたのだが、……遅いな』

あれからだいぶ時間はたつが、いまだに火影邸から戻ってこない。

羅月にかぎって心配は無用だとは思うが、念のために鬼人に探すよう頼んだのだ。

しかし、その鬼人も行方知れず。
どこで何をしてるのか、検討もつかない。

「……羅月って、本物の狼?」

『あぁ。サイズでいうと、鬼人の爪先がお前になるかな』

「……は?υ」

ナルトの顔が面白すぎて、思わずゲラゲラ笑ってしまった。

「女だろっ!!その笑い方やめろ!!」

『…差別だぞ、今の言葉!!』

至近距離の飛び蹴りを一発おみまいし、ひっくり返ったナルトの背中に片足を乗せる。

『砂の里でただ羅月を探していたわけではないぞ!!3年間、鬼による修行をみっちりばっちりこなしてきたのだからな!!』

「足をどけろ!!」

体術だけ凄まじく成長をとげた僕は、サバイバル経験のおかげもあって、風影からも絶賛の言葉をいただいた。

ムキムキになったらどうするんだと言った気もするが、腕や足を見れば、少しふっくらしている。

『(もはや手遅れ…)』

「…暗部総隊長に足を置くなんぞ、お主にしかできんわいυ」

『おわぁぁあ!!どっからわき出たこの老いぼれぇえ!!いきなり背後に現れるのはやめろ!!』

ナルトはサッとクナイを構えたが、火影だとわかるとそれをポーチにしまった。
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