忍夢と僕・2

□僕とイノとサクラ
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木の葉の里に帰還して、一年がたった。

ナルトとサスケとシカマルと共に、修行三昧の日々を過ごしている。

サスケとシカマルはどんどん強くなり、ナルトが修行を見れない日は、自主トレーニングをするなど個々にあった技を磨いているらしい。

アカデミーに通うのも、後数ヵ月となり僕達は楽しみながら通い続けた。

しかし、サスケとシカマルと友達になってからというもの、嫌がらせが始まった気がするのだ。

いや、されているが正しい。

あまりにも地味すぎて、最初は無視していたのだが、それが逆に相手を煽ってしまったのか最近エスカレートしている。

それでも通い続けることができるのは、やはりナルトやサスケ、シカマルの存在があるからだ。

だがしかし、僕にも我慢の限界はある。

塵も積もれば山となる、ではないが、我慢も積もれば爆発する。

授業中も、演習中も、ストレスばかり溜まっていき、昼食も口に入らない。

いつもなら、動いた後すぐに腹の虫が鳴り出すのだが、ここ最近はそれもなし。

痩せていっているのが自分でもわかるほど、体調に変化が現れ始めていた。

昼食を口にしない僕に、3人はすごく心配しているが、決まって『眠い』と誤魔化し続けている。

嫌がらせを受けていると言いたくない。

僕達4人の関係にヒビが入るのも嫌だが、それよりももっと深刻なのが、嫌がらせをしてくる子の中には、シカマルの幼馴染みの女の子や、サスケに好意を抱いている子達ばかりいるのだ。

すべてに亀裂が入ってしまいそうで、いつもの悪態もつけない。

羅月はそんな僕を見て、何度もアカデミーに乗り込もうとした。

しかし、ナルトが護衛している子もいるから、と言うと渋々諦め、やり場のない怒りを露にしている。

僕のポーカーフェイスも、あの3人にいつまで通用するかわからない。

そろそろ決着をつけなければ、とは思うのだが…。

栄養をとっていないせいか、頭が回らないのだ。

そんな中、今日は演習がある。

まともに歩くのも限界にきているというのに。

頭が痛い、体が重い、目が霞む、手が震える、喉も渇き、呼吸が苦しい。

人間嫌いは濃くなる一方で、この世界を終わらせてしまおうかなんて考えてしまう。

ナルト達と仲良くなっていなければ、今の僕なら簡単にやってのけてしまっただろうけど。

情だけではどうにもならないのはわかっているが、やはりナルト達の存在は大きい。

そう思いながらも、どうやらとうとう限界がきてしまったようだ。
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