忍夢と僕・2
□僕とはすけの大喧嘩
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『(あれか、前回と前々回とその前からの授業で僕に負けたことを引きずっているのか…)』
そして僕は今、ロープに逆さ吊り状態だ。
なんとも古い手に引っ掛かってしまった。
『お前がロープを切ってくれればいいだけの話だ。頭に血が上ってるぞ、早くしろ』
鳴「…そんなことしたら、この演習の意味がなくなる。これは個人戦であって、チームプレイを見るためのものじゃないんだ…」
『はいはい、わかったよ。……ケチ』
鳴「なっ!?」
ポーチからクナイを取りだし、ロープを切り地面に着地したら、すぐに横になる。
休憩だ。
『…青いなぁ、綺麗だ』
ナルトも僕の隣に横になると、同じように空を見上げた。
『みんなはもうゴール地点についたんだろうな。きっと僕達が最後だ…』
鳴「だろうね。誰かさんが人に頼るから…」
そう言い笑ったナルトは、起き上がり茂みの方を見る。
鳴「…出てきたら?」
鹿「……ちっ、バレてんのかよ、めんどくせぇ…」
人がいることに驚いたが、茂みの中からは、髪を高い位置で束ね、少し目付きの悪い男の子が出てきた。
『(……なんだ?…こいつ、かなり動物の匂いがするな。だから気づかなかったのか…)』
鳴「そんなとこで何やってんだ?演習はどうした」
シカマルと呼ばれた少年は、両手をポケットに入れると、それはもうダルそうに答える。
鹿「んな、めんどくせぇことやってられっかよ。……ってかナルト、お前もサボりか?」
どうやら、めんどくせぇが口癖のようだ。
鳴「…いや、柚姫がトラップに引っ掛かったから、降りてくるの待ってた…」
鹿「……あぁ、キバと喧嘩してた奴か…」
そう言うと、シカマルは僕をジッと見て大きなため息をついた。
『……失礼な奴だな。ナルト、こいつ埋めていいか?いいよな?』
鹿「キバとのやり取りを思い出しただけだ!!めんどくせぇ…υ」
『それならそうと、口に出して言わんか、………ならまる』
鹿「…おい、お前わざと言ってるだろ?なんだよ、今の間は。ってか、俺の名前はシカマルだ!!どっちが失礼っつーの!!」
『さ行は苦手だ』
シカマルはナルトの顔を見るが、ナルトは無言で首を横に振る。
鹿「マジかよ…」
鳴「諦めろ…」
なんだ、今のやり取りは。