短編
□太陽
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「俺は前田慶次だ!お前は?」
「黒崎一護。それより、此処は何処だ?」
何より気になったのはそれ。
俺がさっきまでいたのは学校の筈だし、灰色を主とした着物なんてさっきまでは着ていなかった。
「ん、分からないのか?此処は京だ!お前はこの近くに倒れてたんだよ。」
慶次はきょとんとした顔で答える。
もしかしなくても、俺ってヤバイ状態か…?
「なぁ、一護!あそこに甘味屋あるから食いにいかないか?」
あそこの団子はすげぇ美味いんだ!と、付け足した。
「あ?あぁ。」
そう答えると、慶次は怖い程の笑
顔で一護の手を握り、引っ張った。
「な…っ!?ちょ、離せ!!」
「やぁ〜だねっ!」
言い合っている間にも、目的の甘味屋の前に歩き続ける。
手はまだ繋がれているまま。
「おばちゃ〜ん!団子4本!」
暫くすれば、団子は1皿に2本ずつ置かれて目の前に。
桃色と白と薄い黄緑という鮮やかな色をして、見るからに美味しそうだ。
一護はそれを美味しそうに頬張った。
そんな一護を見るなり、慶次は口を開く。
「一護って、恋してるか?」
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