☆長編本棚☆

□1、転校生
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「ら、雷門中って大きぃ・・・。」

そしたら、後ろから・・・。

「当たり前じゃん。サッカーで有名なんだからっ。」

そう言って、私の妹の美桜(みお)は、私に言ってきた。

それを知らなかった私は、そうなんだーっていって返事を返す。

そう、私、宇佐美沙奈と妹の美桜は昨日引っ越してきたばかりなのだ。

明日は、雷門中に通うため見に来たのだ。

まぁ、半分以上は私のためだが・・・。

「お姉ちゃんっ!ちゃんと、道覚えた??」

「え・・・。うん。だいたいは・・・。で、でも、一緒に登校するから大丈夫だよ。そういえば、ここの近くでケーキバイキングがあるみたいだから、行こうよ。」

そう言って私は、話をそらした。美桜は呆れながらも、たくさん食べ過ぎちゃダメだからねって言って一緒に付き合ってくれる。そんな妹が私は好きなんだよね。

その途中・・・。

「お姉ちゃんっ!後ろ危ないっ」

私は、え?と言って振り返ったときにはもう遅かった。

そしたら、横から来て私の目の前で男の子がそのボールをけり返した。

「だ、大丈夫ですか?」

私の前に手を差し伸べてくれた。あ、ありがとうって言いながら立ち上がる。

「狩屋ー。女の子大丈夫だった?」

と、2人の男の子と1人の女の子が来た。

狩屋と呼ばれた少年は、うん、大丈夫だよ、天馬くん。って笑顔で返していた。

もう1人の小さい方の少年が、ごめんなさいっ!!って謝ってきた。

「あ、うん。大丈夫だよ。どこも怪我してないから。」

そのとき、女の子がようやく口をあけた。
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