猫の短い物語

□水道魔導器奪還編
1ページ/8ページ


ドドドド………バンッ!

男の子がユーリの部屋に入って来た。

「ユーリ!たいへんだよ!」

男の子がユーリの傍に来ながら言った。

「でかい声出してどうしたんだ、テッド。」

テッドは窓枠に身を乗り出しながら、

「あれ、ほら!水道魔導器が、また壊れちゃったよ!さっき修理してもらったばっかりなのに。」

身振りを加えながら言った。

「なんだよ、厄介ごとなら騎士団に任せとけって。そのためにいんだから。」

「下町のために、動いちゃくれないよ。騎士団なんか!」

「世話好きのフレンがいんだろう?」

ユーリは窓枠から降りて部屋の中に、入りながら言った。

「もうフレンには頼みに行ったよ!でも、会わせてもらえなかったの!」

テッドが考えて事しているユーリに言った。

「はあ?オレ、フレンの代わりか?」

ユーリは窓に近づいた。

「いいから早く来て!人手が足りないんだ!」

テッドは声を張り上げた。

「テッドぉ!テッドぉ!降りてきなさい!あんたも手伝うのよ!」

「ちょっ、ちょっと待ってよぉ……もう……ユーリのバカ!」

下から女将さんが呼んできて、ユーリにバカ発言すると、ユーリの部屋から出て行った。

「騒ぎがあったら、すっ飛んで来るやつなのに……な、ラピード。」

ユーリは壁とベットの間に寝ているラピードに話しかけた。

『何故、俺にふる………まあ、いい…どうするつもりだ?あの調子だと、魚しか住めなくなるぞ?』

ラピードは起き上がって、窓の外を見た。

「行くに決まってるだろう?」

『フッ……念のため、グミ持って行け…俺は先に行ってるからな。』

「あぁ」

ユーリは部屋を出て行くラピードを見て、棚からグミを取り出した。





ラピードの隣に、窓から飛び降りたユーリが降り立った。

『(……普通に、降りてこいよな。)』

ラピードは、ユーリを呆れた様に見た。

「いいじゃねえか、楽なんだしよ……」

『(はぁ……)』







《ユーリさんは、ラピードとナギーグで繋がっています。》
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ