main 〜Tales
□負けるなルカちゃま!!
1ページ/2ページ
*負けるなルカちゃま!!*
○●○●○●○●○●
こんにちは。
ルカ・ミルダです。
早速ですが僕は今、最大のピンチを迎えています。
**********
僕、ルカ・ミルダは街で可愛い女の子、イリアと出会い彼女の命を助けた。
イリアと一緒に旅をすることになり、途中研究所で捕まっていた不良、スパーダを助け出す。
その後戦場にて獅子奮迅の戦いぶりを見せつけた後、王都軍に捕まったという聖女を助けにまた別の研究所に向かう。
陰気臭い森で生意気な拾い物をし、
この、転生者研究所で見事聖女アンジュの奪還に成功。
更に、根暗な傭兵を買収し、僕の旅は軌道に乗ってきた。
そう。
この物語の主人公は僕。
主人公は僕なのに……!!
「で、どーすんだよ」
スパーダの声でハッと我にかえる。
いけないいけない。
自己陶酔してた。
根暗な傭兵、リカルドを仲間にした僕たち。
けど、その事によって大変な事態が生じてしまった。
「まったく。困ったことになったねぇ」
本当に困った。
僕らのパーティは4人編成と決まっている。
(なんで決まってるのかなんて知らないよ。ナム○に聞いてよ)
聖女アンジュは同行者、つまり非戦闘員だからいいとして、僕らは合計5人。
1人、あぶれる。
「何て言ったってあたしは回復役だからね!抜くなんて言わせないんだから!」
誰が何をいうよりも早く、イリアは口火を切った。
回復役って言ったって、サーチガルドばかりしてるじゃないか。
言ったら殺されちゃうし黙っとこ。
「だったらボクも必要だよね。貴重な後衛だし」
コンウェイまでもが先手を切る。
畜生。
楽が好きそうな性格してるくせに。
「えー?攻撃術ならあたしも使えるしー」
「イリアさんは回復術使わなきゃだめなんでしょ?」
え?
2人はもう決定済み?
「ま、それもそーね。……それよりもあたしが銃使わない分、前衛のサポートが心配ねー」
ねぇ、その前衛。
まだ決まってないよ?
「それならば問題はない。俺はライフル使いだからな。……サポートは任せろ」
あ、リカルド……。
「おィおィ待てよ!攻撃術ならオレだって!」
その話題はもう終わったよ、スパーダ。
しかもスパーダが攻撃術って、それはさすがに無理が……。
「スパーダくん。君には剣術で前衛に行く役目があるでしょ?」
コンウェイ・タウーッ!!!
「あ、そか。悪ィ悪ィw」
「まったく。ボクの役目、取らないでよ?」
今、君の発言で僕は役目を取られたんですが……。
「これで決まりね?よーっし、さっさと行きましょ!」
僕に許可は取らないんだ……。
「ルカくん。一緒にのんびりしましょ?」
同行者のアンジュと同じ扱い。
僕は……、
僕は……!
主人公なのにーッ!!!
**********
頑張れルカちゃま!
負けるなルカちゃま!!
続………かない。
〜fin.