颯の進む先

□1.出会い
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???『ねぇ』

我愛羅『?』


声をかけられ、顔を上げる。
そこにいたのは同じ年くらいの少女。


???『あのボール、取るの手伝ってくれない?』

我愛羅『ボール・・・?』


少女の指さすと方には、木に引っかかったボールがあった。


???『とれないの。手伝って』

我愛羅『あっ・・・』


少女は我愛羅の手を引き、木に近付く。


???『私が木に登るから、下でボール受け取ってね』


少女は言うが早いか木に登ろうとする。


我愛羅『あ、待って!』


我愛羅は無意識に砂を出してしまう。
その砂は少女より早くボールにたどり着き、ボールをもって降りてくる。
その光景に、少女は目を真ん丸くする。


我愛羅『あの、これ・・・』

???『・・・・・・』

し少女はじっと我愛羅を見つめる。
“怖がらせた”と我愛羅は思った。


???『あんた、砂を操れるの?』

我愛羅『う、うん』

???『そっかぁ・・・すごいじゃん!!』   ニコッ

我愛羅『!?』


少女は微笑んで我愛羅に近付いてくる。


美颯『私、美颯!よろしくね』

我愛羅『あ、我愛羅』

美颯『ね、一緒に遊ぼうよ!』

我愛羅『え?』

美颯『ほら早く!』


美颯は我愛羅の手を引く。
初めてのことに、我愛羅は戸惑う。


???『美颯!』

美颯『あっ、お兄ちゃん!!』

我愛羅『・・・』


美颯は‘お兄ちゃん’と呼んだ人に向かって大きく手を振る。


???『お友達かい?』

美颯『うん!我愛羅って言うの』

颯斗『我愛羅くんか。僕は颯斗。妹が迷惑をかけてないか?』

美颯『かけてないよ!』

颯斗『ならいいけど・・・あんまり遅くないうちに帰ってくるんだぞ?』

美颯『はーい!』


颯斗は手を振って帰って行く。


美颯『ほら、早く行こ!!』




これが、2人の初めての出会いだった。


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