□起こしてください。/花井
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(ねむーい)


気を抜けばノートに濃い一線が引かれる。


(眠いよー)


3時間目の英語の時間。

教科だけ見るとしっかり目を開けていなきゃいけない。

だけどご飯を食べた後の眠い時間。


寝て良い?いいよね?だって先生みんな寝てるのに許してるし。


私は机と頬を合わせた。


「お、おいおい。寝るなよ」


隣の席から起きろの催促がかかる。


「アイム スティル スリィーピィー」

「は?午前中寝てたじゃんか」

「お願い寝かせて体が寝たいって言ってる」

「次当たるぞ」

「はい次、ここの訳を」


花井の後、直ぐに先生に当てられた。


いきなりすぎてわからない。私は何を聞かれてるんだ?


訳を考えるフリをして当てられた場所を探す。


「!」


横から紙が渡された。


「……、なぜなら彼は子供たちを助けたかったからだ」

「はい、そうですね。ここで重要な所は……」


先生の注意が黒板に向き、私は解放された。

私は渡された紙にシャーペンを走らせ、花井に渡す。

そして私はまた机に頬を合わせた。



Thank you for helping.
Can you wake me up at time.


(なんで起こしてくれないの)(起こしたぞ)(え、うそ)(気持ち良さそうに人を無視してた)(……ごめん)

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