My Dream
□第十八章
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朝、篠田が起きると珍しく雄作が先に起きていた。
そして、何やら準備をしている様子。
「おはよ雄作。何してんの?まだ出発の時間はまだ先だけど」
『ああ、ゆうべそのまま寝ちゃったからさ、下の大浴場でひとっ風呂浴びてこようかと』
「お、朝風呂か。いいね、篠田も行くよ」
篠田はベッドを立ち、着替え等の準備をして雄作と一緒に部屋を出た。
二人でエレベーターに乗り、大浴場がある階のボタンを押す。
しばらく乗っていると、その階ではない階でエレベーターが止まった。
「あ、雄作くん、麻里子さん。おはようございます」
入ってきたのはまゆゆだった。
着替えとタオルを持っているのを見ると、彼女も朝風呂なのであろう。
しかし、彼女はえらく落ち込んでいるようだったので、篠田も雄作も「おはよう…」としか彼女に言えなかった。
その後は終始無言の時間が続き、やがて目的の階に着いて三人はエレベーターを降りた。
入口で雄作と別れ、着替え等を整理してから、まゆゆと共に大浴場のドアを開けた。
中には他のメンバーが少数いたが、まゆゆの様子を察してか、あいさつ程度のやりとりしかしなかった。
篠田はドア脇に置いてあった椅子を持ってそのまま洗い場へ行ったが、まゆゆはシャワーで体を軽く流した後、露天風呂の方へ行ってしまった。
「麻里子さま…」
するときたりえが篠田の隣にやってきた。
「まゆゆどうしちゃったんですか?なんかすごく落ち込んでるように見えたんですけど」
「う〜ん、篠田もよくわかんないんだよね。さっき会った時からあんな感じだったから…」
「確かに、あの様子じゃ声かけづらいですよね…」