短編 黒篭
□Let's enjoy 体育祭 !!
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日黒の場合
日向→赤
黒子&伊月→白
現在の競技は2年生、借り物競争。
日向と伊月が出ている。
黒子はそれを応援席から眺めていた。
「(日向先輩だ…)」
ちょうどスタートする日向が見える位置。
偶然、というより、自分の影の薄さを利用して勝手に動いたのだ。
組も学年も違う2人は、この体育祭ほとんど関わることがなかった。
「(思ったより……寂しいですね)」
借り物の指令を受け、日向がキョロキョロと周りを探す。
と。
「(あ、目が合っ……て、こっちに来る!?)」
日向を目で追っていたからか目が合う。しかも日向は自分のいる方に向かってくる。
影が薄い自分の存在に日向が気づいているはずがないと思っていたのに。
「黒子っ、来い!!」
「えっ!?」
日向が来、黒子の腕を取る。
黒子の持ち物というより、黒子自身が必要だったらしい。
おとなしくついていこうとする、ところに伊月が叫んだ。
「黒子、ダメだ!!
敵に味方してどうする!!」「あ……」
たかが体育祭。されど体育祭。ここで黒子が行けば、日向のチームの得点を助けることになる。
「だぁもう伊月!!余計なことすんな!!」
「そう簡単には行かせないよ」
「っ(どうしよう……)」
「あ゙〜〜くそっ」
と、次の瞬間。
「!!」
黒子の体が、宙に浮いた。
否、浮かされた。
日向が黒子を抱えたのだ。お姫様抱っこのような形。
せめてもの救いは、日向の腕に座っているような態勢だということか。
「先輩っ!?何して…!」
「うるせぇ暴れんな
……口塞ぐぞ」
「っ!!//////」
クラッチが入ったらしい。
低い声でいつもよりかなり近い位置から耳に直接囁かれる。
黒子が硬直したところで、日向はゴールに向かい走り出した。
「逆効果かよ!
効果に後悔……ハッ、キタコレ!!」
「「「伊月さっさと走って!!」」」
『赤、ゴールしました!!』
「ふぅ……
悪かったな、無理やり」
「いえ…
…………ホントは、嬉しかったんです」
「?何がだ?」
「あ、退場ですよ」
「ちょっ黒子!」
(あんなたくさんの人がいたのに)
(僕を、見つけてくれた)
(あなたに見つけられるだけで、)
(僕はこんなに幸せになれる)
END
あの本当………
オチがあぁぁ←
ちなみに管理人の体育祭は終わりました
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