ルーズリーフ
□暗かった世界
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いつもと変わらない日常。
つまらない。
私は窓側後ろの席から、空を見上げる。
教卓では、男の人が一所懸命になにかを話してる。
どうでもいい。
学校なんてやめるつもりだし。
私だって最初はこんなんじゃなかった。
毎日が楽しくて楽しくて仕方がなかった。
部活だって勉強だって
何もかもが楽しかった。
でも、あんなことがあって――――
「紫乃、あんたのせいだからね…………………ごめん」
「このみぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
私の大切な親友が!!
悔やんでも悔やみきれない。
あのときから、私の人生は変わってしまった。
好きな時間に学校に行って、好きな時間に帰ってくる。
授業中は道具を出さずに、ぼーっと窓の外を眺める。
そんな私に、大人達は注意をしなかった。
もちろん同じクラスの子達だって。
私がこうなっている事情を知っていたから。
それをいいことに、私はとことん堕ちた。
でも、なぜだかテストの点数は良くて、高校2年生に進級した。
そして私は、あの人と出会うことになる。
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