小説
□愛する人
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授業も終わった放課後、人気も少なくなってきた教室で僕は考え事をしていた。
愛してる。とか、好きだ。
なんて、
僕はバカだから、わからない。
って、皆は言うんだ…。
本当はそんなことないのに。
鈍感だって言う。
美波や姫路さんの気持ちも、なんとなく、、、なんとなくきがついている。
多分。
僕の中の悪魔が囁いた通りなら…。
だから、鈍感なんじゃなく、考えないようにしているだけ、
答えを見つけたら、考えなきゃいけないから、僕は考えない。
今はそれがいい、はっきり、何かを言われるまで、僕は気付かない振りをする。
それに僕には、
他に好きな人がいる。
それは、雄二だ。
この気持ちは雄二本人は知らないだろう。変な噂が広がった時だって雄二と僕で全力で否定した。
好きだ。って気がついたのも、最近だったし、そんなはずがないと思っていたから。
なのに、回りの人があまりに、同性恋愛に寛容だから、感覚が麻痺ってしまったのかもしれない。
もちろん。姫路さんや美波に、興味ないわけじゃないんだ。
美波は暴力的だけど、可愛いところがあるし、
姫路さんは頭がよくて、スタイルがいいし、優しい。
秀吉も、性別はきっと親の間違えで勘違いしてるけど、凄く可愛らしい。
そのてん、雄二は可愛くないし、むしろ男くさいし、霧島さんに好かれてるし、(こんな男のどこがいいんだろう)暴力的だし、バカだし、
でも、料理上手いし、変なところで、頭の回転速くて、さすが、神童と呼ばれただけあるし、カッコいいし、
あれ、途中からおかしなことに!?
違う違う違う落ち着け僕!
僕は誰だ!?2年Fクラス吉井明久だ。
そう、落ち着くんだ!!??
はぁ、はぁ、はぁ、
そ、そういうわけだから、僕は雄二が好きだ。
あれ、なんか、あらためていうと恥ずかしい!!落ち着け!落ち着くんだぁぁぁぁあああ!!!!!!!!
「何してるんだ?明久」
「!!!!!???????」