稲妻11

□おこのぎさんの暴走
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『おーみんなーおはようるふれじぇんどー』

「しおり!!!!」

『おわっ』


風丸さんと佐久間たんとはるか後ろで吹雪ゅんが
若干蔑みの入った疑いと困った感じの眼差しを向けてくる。
わたしはむじつよ


「おまえ……緑川に何かしたか?」

『? 何かとは?』

「………知らないから聞いてるんだろ」


なんだなんだ、俺がかわいいかわいいリュウジに何をしたって言うんだ!
昨日はリュウジと出かけてメイド服着せようとしたけど
失敗したくらいしか憶えが無いよ!


「(声に出てる…)……知らないならいい、帰れ」

『何それひどい』

「いいから、早く出…っ」

「おねえちゃんだあれ?」

「………(しまった)」





おこのぎさんの暴走





『…………天使がいる』

「ちがうよー!おれねー、りゅうじっていうんだ!」

『……お…わたしはしおりといいます』

「ちおい?」

『……い、いや、しおり…』

しおり…?」

『そう、しおり!』

「ちおいー!!」

『もう可愛いからなんでも良い!!!』

「おい!」

佐久間に突っ込みとチョップを入れられる。
痛いな、このかわいいかわいい天使ちゃんに当たったらどうするんだ

「ちおい〜?」

『なにかなりゅうじくーん』

「お前そのデレデレした顔やめろきしょい」

『てめーリュウジたんがそんな暴言覚えたらどうすんだこの眼帯野郎』

「お前もな」

あ、しまった。リュウジが呼んでいるのを忘れてた。
そう思ってちっちゃくてかわいいリュウジを見ていると、
じぃっと佐久間のほうを見ている。

「ちゃくまへんたい!」

「なん……だと…?」

『やーいやーい厨二病ー』

「ちゅにびょー!」

「お、おまえ!緑川が暴言吐いてるぞ」

「ちゃくまへんたい!!」

「変態じゃない!!!」

なんか俺は今猛烈に幸せだ。
乙女な眼帯少年としょた天使が喧嘩的なものをしている
目の保養過ぎて目がカッ!って。
カッ<○><○>ってなるね。

「……佐久間、あのさ」

「あ?!なんだよ風丸!」

『こらー!風丸さんにそんな怒るなー!風丸さん何も悪くない』

「いや、いきなりすまん」

「お、おぉ……ふ」

「それでだな、佐久間。緑川が言ってる"へんたい"って眼帯のことじゃないか?」

『………あ』

「………おまえじゃねえか」

『すまん』

「すまんじゃねえよ!」

「ちゃくまきしょい!ちおいわーくないっ!」

「いちいち暴言憶えんなこの抹茶ソフト!」

ぴったり。
その言葉を聴いた途端笑顔が消え、固まってしまう。

「………」

『きっ…きっさまああああ地雷だぞ今のぉおおおお!!』

「いくらなんでも今のは駄目なんじゃないか佐久間?!」

「佐久間くんまじ変態」

「遠くから暴言吐くな吹雪!!」

男の娘共がガタガタ言っている間に、
固まってしまったリュウジに声をかけてみる。

『りゅ、リュウジー?大丈夫かなー…?』

「………」

『リュウジくーん?』

返事が無くてあわわわと困っていると、
言い争いをしていた佐久間たちが様子を見に来た。

「緑川くん、大丈夫?」
「緑川、佐久間の言ったことは気にしなくていいからな!」
「いいから起きろよ抹茶ソフト」
『佐久間ぁ!!』
「…………」

この子は、この子は私が守るんだからあああ
うわあああああ守ってみせる!

「しおりさまをいじめるな、このへんたい」
『………』
「「……え…」」
「………は?」


突然、レーゼさまになったリュウジたん(天使)
しかもちっちゃいレーゼたんって……も、へ…!!





おこのぎさんの暴走結果

(幸せでした)





***

しょたリュウジ…!
佐久間たんまじツンデレ


20110921

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