色彩の庭園
□真昼の魔法使い
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お隣さんは、魔法使いなのでしょうか。
可愛らしく笑い、犬みたいな感じがするのですが、
私に魔法をかけてくれました。
「彩璃っち!」
『えと、黄…瀬……くん?』
「涼太でいいっスよ!」
彼は何故か、オレのこと知らないのか?
(正しくは、っスか?)
と聞いてきたけれど、私にはさっぱりでした。
知り合いかとも考えたけれど、
モデルさんだとは思いませんでした。
けれど彼は、“そっちの方が燃えるかもしんないっスね”
って、笑っていました。
何を燃やす気だったのでしょう?
「彩璃っちの髪、長いっスねー
パーマとかかけてみたらどうっスか?」
『パーマ、ですか?
私に似合うでしょうか?』
黄瀬、もとい涼太くんは私の髪にふれました。
伸びっぱなしの髪の毛が、
更々流れていきます。
「彩璃っち、この後暇っスか?」
『たぶん、大丈夫だと思います』
じゃあ、
ついてくるっス!
そういって、君は私を連れ出した。
ー真昼の魔法使いー
(可愛いっていってくれた君はまるで)
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