色彩の庭園

□幼なじみは魔王様
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ゴミ捨ての日。
私は何とか間にあうように出せました。
早起きは、苦手です。



だけれど、時間通りに出さなくては。
征十朗はきっと、怒るでしょう。



「彩璃、起きれたんだね」


『はい、何とか間にあいました…』


「遅れて出したら、どうなるかわかってるみたいだね」



そのひとことに、
全身の毛が逆立ちます。



ふと、征十朗の目が髪に止まります。
パーマをかけたことが、
気になったのでしょうか。



「へぇ、…誰に連れていってもらったの?」


『…………涼太さんに』



私のことですから、
自らいくというのはあり得ないと思ったのでしょう。
名前を出すことに、少し抵抗しましたが



征十朗の目が鋭くなって、
呆気なく降参です。



「ねぇ、相変わらず服を持ってないんじゃない?」


『はい、そこまでいると思わなかったので』



大学にそんなに服がいるとは、
少々驚きました。
着る服がなくなりそうです。



「じゃあ、ちょっと準備しておいで」


『え?でも…』


「僕のいうことは?」



彼は、意地悪く笑った。





ー幼なじみは魔王様ー

(絶対君主でありつづけるの?)





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