色彩の庭園

□胃袋ブラックホール
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『大我くん…』



目の前にたくさんあったものが、
考えられない早さで無くなっていくのは
不思議な感覚でした。



「高校時代と変わりませんね」


『…お二人は、たしか高校時代から一緒なのでしたね』


「はい、一応」


「テメ黒子!一応って何だよ!」


「そのままの意味です」



なんだか、子供っぽさが抜けていないような彼らは
少し可愛いらしかったです。
もしかしたら、高校時代からこのやりとりをしていたのでしょうか。



そうそう、名前を呼んでもいいかというというむねを伝えると、
彼らは快諾してくれました。



ので、私は皆さんのことを下の名で呼びますし
皆さんは私のことを下の名で呼んでくれるといってくださいました。



一気に友達ができたみたいで、
とても嬉しいです。



『テツヤくんは、好きな食べものは?』


「僕はバニラシェィクが好きです」



…食べ物?
私もしかして好きな飲み物っていってました?
それか味…。



「冗談です」



テツヤくんはくすくすと、
意地悪く笑いました。
そういうところ、なんだか征に似ています。



『大我くんのご飯は、作りがいがありそうだね』


「ま、食えりゃ何でもいいけど」



そういいながら、
少しだけ赤らんだような顔がとても可愛かったです。





ー胃袋ブラックホールー


(食堂全制覇も、夢じゃないでしょうね)





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