色彩の庭園

□飲んでも呑まれるな、と
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“お前等、飲むぞ”



それは号令であるかのように、
征からメールをもらった直後に
みなさんリビングのある6階に集まってきました。



なにやら土曜の夜、
不定期で征から号令がくるとみんなで飲むらしいのです。
何をというと、もちろんお酒です。
(あ、皆さんちゃんと成人してますよ?)



「先月はなかったから楽しみっス!」


「なかなかいいのが見つからなくてな」


「酒なんて飲めりゃなんでもいいんだよ」



みんな口々に席につきます。



『大我くんとさつきちゃん、敦くんは?』


「三人とも今回はパスなのだよ」


「ホントもったいないっスよ〜」


「赤司くんの選んでくるお酒もワインも美味しいですからね」



そういうところ、
なんか征らしいな、とか思ったりしますね。
ちょっと楽しみです。



「「「乾杯!」」」



そういって、数分。
真太郎くん早めの御退場みたいです。
一、二杯だけで酔いつぶれたようなのです。
征もテツヤくんも涼太くんも大輝くんも私も。
まだ平気だというのに。



その後涼太くんと大輝くんが飲み比べをして、
気づいたら二人とも落ちていて(寝る)。



その後黒子くんが、



「そろそろ限界なので帰ります」



と退出して、



征も、



「片づけ頼めるか?」



と言っていなくなってしまうし。



なんだかちょっと寂しいけど、
私は一人(何人か寝ている)状態でお酒を飲んでいました。



「あれ、彩璃ちゃん一人で飲んでるの?」



さつきちゃんが登場して、
大輝くんになにやら落書きをして笑顔で去っていきました。
顔に“ガングロクロスケ”と
書かれた大輝くんの顔をとりあえずカメラにおさえておきます。



その後顔を拭いてあげて、
少し片づけて寝ました。



という昨日の状況を覚えていない
涼太くんにはなしていた日のことでした。



『…という感じです』


「なんていうか、彩璃っちお酒強いんスね、以外っス…」





ー飲んでも呑まれるな、とー


(お酒、好きなんです)





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主がザルな人になった…だと?


 

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