砂糖菓子の恋人たち

□迅速果断が主義だという
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『皆さん、すみませんでした』



深々と私は頭を下げた。
見舞い品をぶら下げた彼らは、
ベットの上で土下座するわたしを奇妙な目でみていた。



「いや、気にしないでいいっスよ」

「そうですよ」

「そうだよ〜」

「そうなのだよ」

「ほら、青峰君も」

「治ったならいいんじゃねぇの〜」



桃井ちゃんが、もう!と可愛らしい声で怒る。
それにしても、並ぶとあれだ。
皆さんイケメンですこと。



『いや、なんかすみません土産の品まで』


「もう平気なの?」


『頭が少し痛いくらいで』



にへら、と笑う。
みんなから非難された気もするけど、スルーしよう。
寝ろとかいわれてもスルーしたい。



「睡眠は最高の回復薬なのだよ」

「そういうわけだから寝ろ」

『でも…!』

「命令」



にっこり微笑まれたらそりゃもう断れないわけで。
赤司様の御命令により私は布団にはいった。



…って



『んなジロジロみられたら寝れないよ!』



皆、…ですよね〜みたいな顔をし(一部を除く)
部屋を静かにでていった。



途端に、静かになって。
なんだか、一人別世界に放り込まれた気分になった。
追い出したのは自分なのに。



何やってんだろ。



『…寝れない』



私は布団を頭までかぶった。
やっぱり寝れない。



不意に、みんなの声が聞こえてきた。
私は、その声に救われたような気がした。
なぜか、なんてわからない。



ただ、気がつけば微睡みに誘われていた
と言うことだけならいえる。



『     』




ー迅速果断が主義らしいー


(いつも心にキセキ色)




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ここまで長かったけど、主の風邪編?終了
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