〜わがまま彼氏に胸キュン中〜

□本当の気持ち
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      〜本当に気持ち〜
美咲said

私は、少しうつむいてしまった。
光先輩は、私の手を握ってゆっくりと歩きながら私を見ていた。
周りはもう薄暗い。
その中に私達はいた。
さっき、光先輩が言った
『お前まだ俺のこと好きか?』
その言葉に私は戸惑っていた。
でも、やっぱり私の気持ちは昔と全然変わらない。
もう1度。………私はもう1度だけ自分の気持ちを伝えた。
目の前にいた人に。
ずっと………ずっと想い続けてきた人に、私は想いを伝えた。
「大好きです」
私は顔を上げた。
その時………………………
ギュッ………。
そっと抱きしめられた。
あぁ………。
暖かい。
太陽に浴びてるように体が暖かくなる。
私はそれに応えるように抱きしめた。
何故か分からないけど、私の目から温かい滴が頬を伝って落ちてくる。
よく………よく分からないけど涙がどんどん溢れ出てきた。
「っ……うあぁぁっっ……………」
どうして泣いているのか私は分からなかった。
泣いている私を光先輩は黙ったまま泣き止むまでやさしく抱きしめていてくれた。



        ***



しばらくして私はようやく泣き止んだ。
先輩は私の様子を伺うようにこっちを見ている。
(先輩………泣き止むまで抱きしめてくれたんだ。)
そういえば、返事聞いてなかったよね。
でも、この状況で聞いていいのかな………。
……………………。
やっぱり聞きたい!
「先輩………ありがとうございます。一緒にいてくれて。助かりました。そういえば、私返事聞いてないんですけど………。」
そう言ってゆっくりと先輩の顔を見上げる。
その時の先輩の顔は少し照れているような感じで。なんかすごく可愛かった。
少し間が空いた後先輩が言葉を発した。
「俺………お前が好きだ。正直、あの(中学)時はどうでもいい女って思ってたけど、今は全く違う。今のお前を見てると、なんかすげー可愛がってあげたくなる感じになるんだよ…………」
先輩はすごく恥ずかしそうに言った。
「すごくうれしい………。ありがとうございます!大好きです!」
「俺も」そう言って私に笑顔を見せた。

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