隔離部屋

□あるかもしれない未来
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8000hit キリ番リクエスト 荒垣さんお相手の裏
高校生以下はご覧にならない方がよいと愚考いたします。






「ホーント、物好きだよなァ、シンは」
「るっせぇ。恋人に欲情にねぇ男がいると思ってんのか」
「そりゃごもっともで……」

目を細めておかしそうに笑う名前の口を真次郎はついばんだ。ただ触れ合うだけのバードキス。子供をあやすようなキス。だがどこか子供ではありえない色事を匂わせるキスだった。
ちろちろとノックでもするかのように真次郎が名前の唇を舐める。その感触に名前が口を開いた。ぬるり、と真次郎の舌が名前の口内に入ってくる。応えるように舌を差し出し、絡ませる。より深く口づけようと真次郎が名前の後頭部に手を回し、自身に引き寄せた。そのときだった。

カチャリ

ぴたりと名前の口内と舌を弄っていた真次郎の舌が止まる。同時に名前もぱちりと目を開けた。

「……っふ」
「笑ってんじゃねぇよ、畜生」

どこか恥ずかしげに真次郎が目をそらす。
くくっ。 と名前が笑いを押し殺しているような声を上げた。
近づきすぎて名前の眼鏡が真次郎の顔にぶつかったのだ。いい雰囲気だったのに水を差されて真次郎は不満そうだ。

「だいたい、オメーが眼鏡かけたまんまなのが悪ぃんじゃねぇか」
「眼鏡外す隙も与えくれなかったのはどこの誰でしょうネ?」

笑いをこらえながら名前が言っている隙に真次郎は名前の眼鏡を外し、サイドボードの上に放り投げる。カチャン、と先ほどよりも大きな音がなった。
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