隔離部屋
□自己中ここに極まれり
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小西先輩生存ルートIF
無理矢理のような、最後は和姦のような……?
「また騒がしいと思ったら……え、誰?」
「っ名前さん! 逃げ、てください!」
「あれ? 他にもまだいたんだ」
あまりに1階からぼっかんぼっかんと音がするので名前が部屋から出てくると、そこには早紀とうだつの上がらなさそうなスーツ姿の男性がいた。
「こいつ、ぺルソナ使いです! だから、わたしが時間を稼ぎます、から……」
見るからにボロボロな早紀が負傷した片腕を押さえながら名前に叫ぶ。
そこで敵から目をそらさずに名前に注意を促せなかったところに早紀の実践不足が出てしまっていた。目をそらさなかったら男の行動を阻害することが万に一つだができただろうに。
「へえ、その子のこと、よっぽど大事なんだね。戦わせたくないくらいに。それとも……その子、戦えないのかな?」
「え、は、あ?」
事情が呑み込めない名前の目の前に赤い人影がやってくる。人よりも1周り以上大きなそれは、名前を小脇に抱えるとスーツの男の元に戻った。
展開の早さについていけない名前は何の抵抗もできず、なすがままだ。
「ああ、無理に動かない方がいいと思うよ。すぐには動けないくらいに痛めつけたからさ」
何とか立ち上がり、名前を取り返そうとする早紀に へらり、と男が笑う
「じゃーね?」
早紀が男に口汚い言葉を投げつけまくる。少しでもここに男を留めて、その間に鳴上らがやってくるのに一縷の望みをかけて。しかしそんな言葉を歯牙にもかけずに早紀の家から男は去っていった。