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□忙しい君に(細谷)
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いただきます、と丁寧に合掌をして食べ始めた。

「どう?美味し?」

細「詢…また料理上手くなった?」

「ほんと?」

細「うん、前も美味しかったけど更に美味しくなった」

彼はニコニコしながら言ってくれた。

「佳正に美味しいって言ってもらえるように頑張って練習したもん」

細「美味しいよ、ホントに」

「よかった」

綺麗にお弁当を平らげてくれた。

細「久しぶりに手作り料理食べたかも」

最近は外食ばっかりだから…と言って笑った。

お腹がいっぱいになって、眠くなったのか彼は大きな欠伸をした。

「眠い?」

細「ん……でも台本チェック……」

「起きてからでもいいんじゃない?」

細「ん…じゃあ…少し寝る……」

「うん、おやすみなさい」

寝ると言ったものの彼は一向に横になろうとしなかった。

「どうしたの?」

細「…詢…膝枕して……」

眠そうにそう言って、自分の横をポンポンと叩いた。

「ふふっ……はいはい」

甘えてくる彼に可愛いと思いながらも、すごく嬉しくも感じた。

自分を頼ってくれる。

私はそれだけで、とても嬉しかった。

私の膝に頭を乗せると、すぐに寝息が聞こえてきた。

相当疲れていたのだろう。

気持ちよさそうに寝ていた。

「……頑張りすぎちゃダメだよ?」

気持ちよさそうに私の膝で寝ている彼に呟く。

気持ちの良い風の入る午後のこと……







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