日雛小説

□そう、きっと、恋。
1ページ/2ページ






『雛森、俺、お前の事、女として好きなんだけど。』




『……うそ…だめだよ?だって日番谷くん、私より強いのは事実だけど、私より小さいし、ずっと弟みたいに思ってきたから、今更男の人として見れないって言うか、ととと、とにかく、ごめんね?…あ、でも、気持ちは嬉しいよ?ありがとう、じゃ!』








そんな会話を聞いてしまったのは、3日前の朝。


別に私が盗み聞きしたわけじゃないのよ?

誰に聞かれるかも分からない隊舎で、あんな話してるのがわるいのよ。

扉の前で私は、立ち往生していたのだ。

そう!

きっと私は被害者にあたる。

その所為で、仕事が終わらない+隊長がイライラしているのだから。

でも、人の恋路を見るのは楽しい。

だから今回は、そんな隊長が可愛くて仕方がない。

なんなら今すぐに、「振られてすねちゃうなんて、隊長も可愛いとこあるんですね(笑)」と言ってやりたい気分だ。

あの日以来、隊長の愛読書は、【今からでも間に合う!長身術!】になっていた。

そうやって、ムキになるのも、子供っぽくて可愛いと思う。


でも隊長、案外早く解決すると思いますよ?

だって見ちゃいましたもん。

思いつめた顔して、少しだけ、頬を染めて、隊長の写真を見つめる雛森を。

だって、きいちゃいましたもん。

雛森の口からこぼれた言葉。


『もしかして、これが…』






End→あとがき

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ