リンラン小説
□君に黄色の花束を
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‘私の目は貴女だけをみつめる”
「ねぇ、太陽の花の花言葉を知っている?」
その花を1輪持って、俺は尋ねる。
「花言葉、ですか?…確か、私の目は貴方だけを見つめる…」
「そう。これ、俺から。」
ずいっ・と、彼女に花を渡す。
「え?」
「ランファンに、だよ。」
彼女は少し驚いたようで、でも、しばらくしてからほほ笑む。
「ありがとうございます、若。」
「ランファン、意味、分かるでしょう?」
「いみ・・・?」
うっすらと色づき始める頬。
その様子が愛しくて。
ねぇ、きっと。
掟も決まりも、俺が変えて見せるから。
だから何も心配しないで受け取ってほしい。
その時は、君に黄色の花束を。
― 俺の目はランファンだけを見つめる ―
End→あとがき