グリラン小説
□偽愛
1ページ/2ページ
もし、リン様じゃなくてグリ―ドが好きだと言ったら…
彼の体温で、
香りで、
満たされるのだろうか。
もし、リン様が皇帝になられたら、
二度と…
彼の体温で、
香りで、
満たされる事はない。
それでもいいと、思っていた。
ずっと傍に居られるだけで幸せだと思っていた。
でもいつからか…。
その逞しい胸に、
腕に、
背中に…
抱かれたいと、思うようになっていた。
今、目の前にいるのは、
『貴方』の体温を、
体を、
香りを纏った『強欲』。
目を閉じて、貴方を想う。
一度きりでいいから、満たされてみたい。
貴方の体温で、
体で、
香りで…。。。
―『貴方』の皮を被った『強欲』と、一夜限りの淡い夢―
End.→あとがき